【BBC 世界を動かすエネルギー資源 石油】

現代生活に必要不可欠な資源・石油。石油に依存することで、人類の生活は便利で豊かになった。他方、石油は戦争や紛争の原因を生み出し、石油の確保が戦争の勝敗を決めた。石油依存の高まりにより、新たな生産地と技術革新を探求してきたが、地球で人類が持続可能な生活を維持するためには、高レベルの石油依存から脱却し、気候変動の緩和と適応が必要である。

この番組では、現場への取材に基づき、石油開発の歴史、石油危機、OPECの役割、および国際原油市場や産油国経済の発展について解説する。また、石油に代わる原子力や再生可能エネルギー利用の技術についても取材。石油依存を高めることで文明を発展させてきた地球の歴史を振り返りながら、石油依存がもたらす多元的な課題を指摘し、将来世代のためのエネルギー変革のあり方を探る。

世界を動かすエネルギー資源・石油─プラネットオイル─ 原題:Planet Oil

日本語字幕版監修:藤井 秀昭(京都産業大学経済学部 教授) 
日本語字幕・英語字幕版(音声:英語)

DVD|全3巻セット 各巻50分|2016年(原版 2015年) 原版制作/写真:©BBC 2015

日本語字幕版制作:丸善出版株式会社

第1巻 世界を変えた石油
How Oil Made Us

炭化水素を主成分とする石油資源。この資源が注目されたのは今からたった約150年前のことであり、ドライブパイプを利用した掘削法が大量生産を可能にした。この商機に目をつけた実業家たちによって製品の標準化や販売・輸送の効率化が図られ、1 9 世紀末には世界中へ石油が行き届き、世界中に光を照らした。電気の発明後も、原油の蒸留過程で抽出されるガソリンが自動車の燃料として利用され始め、自動車が世界的に普及する。第二次世界大戦ではエネルギー源が石炭から石油へ転換され、石油の確保が戦争の勝敗を左右した。

第2巻 炭素資源をめぐる戦争
The Carbon Wars

世界は石油に依存し大量消費する時代へと突入。そして石油は政治の武器としても利用され始める。大規模産油国サウジアラビアやイランの石油利権をめぐり、英・米間で争いが起こる。サウジアラビアは米国のアラムコが、イランは英国のB P 社によって石油の価格や販売が管理されるようになったが、産油国は英・米の不当な利益享受に不満を抱き産油国は所有権を主張した。1 9 6 0 年に産油国の利益を守ることを目的として石油輸出国機構( O P E C )が創設され、7 0 年代に世界は中東産油国を震源とする二度の石油危機を経験することになる。

第3巻 持続可能な世界を求めて
Climate Wars

堅調なエネルギー需要を満たすために、人類は化石燃料を採掘し燃やし続けてきた。2 0 世紀後半から2 1 世紀の最初の十数年まで、原油生産に関するピークオイル論の登場、新興国での石油需要増加と原油価格の高騰・変動、人為的二酸化炭素排出による地球温暖化と気候変動問題、米国のシェール革命など新たな動きが続く。原油掘削技術の高度化、石油代替エネルギーとしての原子力、太陽エネルギーや風力などの再生可能エネルギーの利用開発、エネルギー効率化が世界各国で進められているが、実用化には数十年を要するという。持続可能な地球のためのエネルギー政策の行方は?

 

著作権処理済作品

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