内容
高橋是清からグリーンスパンに受け継がれた思想
悲願の「一等国」目指す明治~昭和初期。激しいデフレ、繰り返し襲う金融危機のさなか、日本には世界水準の経済論戦があった。その見事な経済思想を20世紀末に引き継いだのは日本でなくアメリカだった。経済金融史を彩るインテレクチュアルズたちの熱情を物語る!
われわれの後ろには、アメリカと世界の生産する大衆がついている。商業にたずさわる者がいる。工場労働者たちがいる。働く者すべてがいる。金本位制をあくまで欲する者に対しては、彼らとともにこう宣言しようではないか。君たちは働く者の額にこのイバラの冠をかぶせることはできない。君たちは人類を金の十字架にかけることはできない。――<1896年夏、ウィリアム・ジェニングス・ブライアン民主党大会演説>