内容
黄河中流の大平原に殷も周も栄え、三国志の英雄たちが大活躍した。
黄河の黄色い流れは太古と流路は変えながらも、人間の栄華や滅亡の歴史を映しとり流れ運び去っている。黄河文明を代表する殷墟の出土品をはじめ、壮大で濃密な造形性を誇る殷周青銅器。霊性が宿るとされる王器、世界に先駆けて高度な技術を完成させた漆器・陶磁器・染織美術の数々。新古の発見・発掘品を通じて東アジア美術の源流をたどる。躍動的な動物文装飾が美しい北方アジアの古代美術をあわせて収録する。1986年に四川省の三星堆から巨大な立人像や仮面が発掘され、世界を一驚させた。なかでも目が突出した巨大仮面は、この蜀の地に、異なった習俗をもつ古代文明が栄えていたことを明らかにした。こうした新発見の美術が中国古代文明史の大幅な見直しを迫っている。