金融グローバル化と途上国(研究双書)
内容
目次
まえがき 序章 金融グローバル化と途上国 / 國宗 浩三・久保 公ニ 第1節 本書の課題 第2節 本書の構成と主な結論 第3節 まとめ 第I部 金融グローバル化の進展とその影響 第1章 インドシナ3国における「ドル化」と金融システムの発展 / 渡辺 慎一 はじめに 第1節 「貨幣のドル化」 第2節 銀行の「バランスシートのドル化」 第3節 「ドル化」が金融システムに与える影響 第2章 アジア金融危機のマクロ・ダイナミクス / 高阪 章 はじめに 第1節 金融危機とマクロ経済ダイナミクス 第2節 1997年の銀行危機と東アジア5力国:統計的分析 第3節 1980年代における東アジアの金融危機 おわりに 第3章 アジア経済のグローバル化と経済変動-流動性の相互保有が与える影響- / 柳川 範之 はじめに 第1節 モデルの概要 第2節 多国モデル 第3節 アジア危機への示唆 第4節 司法制度整備の重要性 第4章 公的セーフティネットによる債務不履行企業救済と経済危機-成長促進と危機発生可能性の上昇- / 広瀬 純夫 はじめに 第1節 1997年アジア危機とセーフティネット 第2節 分析のフレームワーク 第3節 政府によるセーフティネット提供の影響 おわりに 補論1 期待収益関数∏ の凹性について 補給2 債務保証型と保険型での救済範囲の違い 補論3 他セクターからの財源補填による期待収益の増加 第5章 途上国における利子率裁定の変遷-メキシコの事例- / 伊藤 成朗 はじめに 第1節 推計方法 第2節 データ 第3節 推計結果 おわりに 第6章 外国銀行の進出と途上国の経済発展-アジア研究に向けた論点整理の試み- / 奥田 英信 はじめに 第1節 途上国への外国銀行進出のメリットとデメリット 第2節 外国銀行の進出に関する代表的な見解 第3節 世銀シナリオのモデル化 第4節 世銀のシナリオの問題点 第5節 アジアに関する検証課題 第II部 グローバル化への対応 第7章 政府-企業間契約の変化と企業価値-金融契約論から中国の国有企業改革を考える- / 渡邉 真理子 はじめに 第1節 国有企業制度改革における意思決定権とキャッシュフロー権の分配 第2節 分析 第3節 政府と国有企業の問の契約と企業価値-事例研究への適用- おわりに 第8章 形成期の証券市場と企業の市場参加-金融危機前後のタイ証券市場の評価- / 三重野 文晴 はじめに 第1節 タイの証券市場 第2節 タイ企業のコーポレート・ファイナンス 第3節 分析の視点と手法 第4節 上場前後の経営パフォーマンス,資金調達の変化 第5節 企業の上場行動の決定要因 おわりに 第9章 韓国のベンチャー振興政策-リアル・オプションによる分析- / 飯島 高雄 はじめに 第1節 現状分析 第2節 モデル分析 おわりに 補論 リアル・オプションを用いた投資採算計算の具体的数値例 第10章 パキスタンにおける金融市場の発展と経済成長 / 小田 尚也 はじめに 第1節 金融発展と経済成長-クロス・カントリー研究と因果性の問題- 第2節 パキスタン金融市場の発展 第3節 パキスタン経済と金融発展に関する実証研究 おわりに 第III部 危機への対応 第11章 ソブリン債務再編問題-新興市場国危機に対するセーフティネットはどうあるべきか- / 小野 有人 はじめに 第1節 ソブリン債務再編問題の背景 第2節 新興市場国危機に対するセーフティネット-SDRMとCACs- 第3節 ソブリン債務再編問題のジレンマ-負債の規律vs.危機コストの軽減- おわりに-分析のまとめ 第12章 金融システム再構築と銀行業の効率性-タイ,マレーシア地場商業銀行の効率性の推計- / 久保 公二 はじめに 第1節 金融システム再構築への取り組み 第2節 手法とデータについて 第3節 推計結果 おわりに 第13章 グローバル化と金融危機への対応-ASEAN3力国の経験- / 國宗 浩三 はじめに 第1節 データ比較による考察 第2節 各国ごとの金融再構築の特徴について おわりに
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