生物物理学とはなにか~未解決問題への挑戦~(シリーズ・ニューバイオフィジックス)
曽我部 正博,
郷 信広
著
発行年月 |
2003年09月 |
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言語 |
日本語 |
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媒体 |
冊子 |
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ページ数/巻数 |
288p |
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大きさ |
22 |
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ジャンル |
和書 |
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ISBN |
9784320055490 |
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商品コード |
0103076031 |
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NDC分類 |
464.9 |
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商品URL
| https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=0103076031 |
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内容
生物物理学は、生命のあらゆる現象に興味をもつたいへん欲張りな学問である。生命科学における20世紀最大の成果は、遺伝子DNAの発見である。この発見によって、生命の起源、進化、細胞・個体のきのう、疾病の機構など、生命の基本的機能・機構の背後に遺伝子とタンパク質という明瞭な物質の働きがあることが明らかになり、今日の分子生物学の隆盛がある。しかし、すべての遺伝子とコードされるタンパク質の正体がわかればすべての問題は解決するのであろうか?残念ながらそう簡単ではない。
本巻の主旨は、生物物理学の現在の達成点を位置づけ、先のゴールに近づくために近未来に何をなすべきかを一線の研究者にできるだけ素直に吐露してもらおうということである。
第1章は、研究者の本音を俯瞰することによって、「生物物理学とはなにか」という疑問に答えようという試みである。
優れた研究は普遍性や再現性をもつとともに、その研究者しかなしえない個人性、独創性、芸術性を内包している。基礎科学が個人の営為に基づくことは言うまでもないが、一方で研究の学際化と巨大化によって、費用のかかるプロジェクト型研究チームに比重が傾きつつあるのも事実である。第2章では、これらの問題を分析する中で総体としての生物物理学の将来を考察する。
第3章では、研究者に、この学問分野と個人としてのかかわりを自由に書いていただくことによって、その秘密の香りを読者に嗅いでもらおうという主旨である。