内容
情報理論は,情報通信の基礎理論として,大学・高専の関連する学科 (通信系,電気電子系,情報・コンピュータ系) の標準的なカリキュラムにはほぼ必ず含められる,確固とした体系の整った分野である。本書は情報理論の二大支柱である情報源符号化と通信路符号化の基本的事項をすべてカバーしながらコンパクトにまとめた半期用講義テキストである。最大の特徴は,まずシャノン(情報理論の生みの親)ありきという立場よりむしろ,日常にあふれる情報理論の諸側面を起点として,読者自身がその背後に潜む情報理論的な本質に目を移すことが重要だと考えまとめ上げている点にある。