意識の自然~現象学の可能性を拓く~
谷徹 著
内容
目次
まえがき 凡例 序 I フッサール現象学の五つの源流 第一章 事象そのものへ マッハ 1 現象学というタイトル 事象そのものへの回り道/近道 2 マッハとフッサール 3 事象そのものとは何か 4 要約 5 補遺 生活世界という概念の起源 6 補遺 理念化という概念の起源 第二章 志向性 ブレンターノ 1 ブレンターノからの継承 2 フッサールにおける志向性概念の展開 3 要約 第三章 イデアリテート・アプリオリ・本質/形相 ロッツェ・ボルツァーノ・ライプニッツ 1 心理学主義の導入/批判とイデアリテート承認の経緯 2 イデアリテートと直観・記述 3 イデアリテート承認の現象学的意義 4 要約 第四章 普遍学と二重の根拠づけ デカルト・ライプニッツ・カント 1 新デカルト主義とデカルトの普遍学 2 ライプニッツの普遍学 3 カントの純粋論理学 4 フッサールの純粋論理学と認識論(超越論的現象学) 5 二重の根拠づけとその由来 6 要約 第五章 超越論性 ヒューム・デカルト・プフェンダー 1 超越論性という概念の成立の経緯 2 超越化的思考作用の問題 3 自我の問題 4 相互主観性の問題 5 現象学の基本構造 超越論性と他の四つの源流とのつながり 第六章 補遺 人間フッサールの個人的背景と時代的背景 1 フッサールの素質的傾向 2 数学から哲学への転向 3 マサリクとの関係 4 学問の成立基盤の危機と使命/召命 5 ヨーロッパ的人間性の危機 6 フッサールの姓の起源説 第II部への移行 序および第I部の註 II 現象学の全体構造 第II部の序 第一章 対象の構成 1 対象とは 2 対象の意味 3 対象の存在 4 対象の時間 5 想像対象の意味・存在・時間 6 現象学的還元 7 第II部第一章の要約とそこから引き出される結論 第二章 世界の構成 1 世界と対象の相違 2 時間の構成 3 空間の構成 4 世界そのものの構成 第III部への移行 第II部の註 III 意識の自然 第III部の序 第一章 ハイデガーと存在 1 俯瞰 2 ハイデガーと自然(ピュシス) 3 空間と時間の交叉配列的贈与 4 存在(自然)と現存在(人間) 5 要約 第二章 フィンクと世界 1 思弁的思考 2 フッサールとフィンク 3 フィンクとハイデガー 4 賭けに置く 現存在の措定 5 世界の支配と人間の遊び 象徴 6 失敗と無目的性 7 要約 第三章 メルロ=ポンティと肉 1 俯瞰 2 身体から自然/存在/肉へ 3 要約 第四章 シェリングと現象学的な自然哲学の可能性 1 主体としての自然 2 構築する自然の論理発生 3 要約 第五章 レヴィナスと自然の他者 1 レヴィナスの他者論/時間論 2 時間に先立つ他者 3 連続的な時間の構成 4 要約 第六章 フッサールと相互主観性 1 静態的分析における他者構成の狙い 2 フッサール晩年の他者論の狙い 3 他者構成の深層 4 他者構成の中層 5 他者構成の表層 6 原初の異他性 7 歴史の構成と解釈 第七章 形而上学 1 現象学的形而上学の概念 2 世代性 3 誕生と死 超越論的有限性 4 現象学的形而上学の諸相 5 生き抜かれた形而上学 自然の贈与と自然の他者 6 要約 第III部の註 参考文献 あとがき 人名索引 事項索引
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