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生命科学論文投稿ガイド 

山崎 茂明  著

 絶版
       
価格 \3,520(税込)         

発行年月 1996年01月
出版社/提供元
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 153p
大きさ 21
ジャンル 和書
ISBN 9784498009448
商品コード 0196188255
NDC分類 490.7
基本件名 生命科学
商品URL
参照
https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=0196188255

内容

はじめに 科学研究に発表は欠くことのできないものである.科学論文の書き方といった実践的なガイドブックは,数多く刊行されている.しかし,投稿誌の選択から,論文審査.オーサーシップを含めた出版倫理,さらに研究業績の評価についての手引書は,ほとんど出版されていない.本書は,論文発表をめぐる科学コミュニケーションの世界への,研究者のためのガイドブックを意図したものである. 研究者は自己の成果を論文として発表していくことで,オリジナリティーを主張し科学コミュニティーに認められていく.論文の発表,質の評価,情報の普及,社会の受容といったプロセスへの理解は欠かせないものであろう.論文のオーサーシップを例にしても,本質的な貢献が無いにもかかわらず,研究室のトップを著者に入れることが慣例になっていたり,短い報告でありながら,教室員すべての名を連ねた論文なども目にする.オーサーシップの定義が混乱しているだけでなく,昇進や助成金の獲得のためにゆがめられていないだろうか. 研究論文をめぐる評価システムであるレフェリー制や業績評価をめぐる議論も,科学界でオープンに討議されるべきである.しかし,論文審査や出版倫理,そして引用評価についての基礎的な理解が,必ずしも普及していないように思う.現在,科学界に対する外部からの批判も厳しいものがあり,研究者自身が科学コミュニティーへの批判的な視点を共有するよう求められている.同僚審査(peer review)を例にすれば,業績評価は同じ領域の専門家にしかできないとする考えには問題があり,より広い社会的な視点から検討されなければならない. 本書は,投稿誌をどのように選択したら良いのかといった実践的な指針から,論文発表をめぐる倫理や研究業績の評価までをカバーした研究発表のための新しいガイドブックになっている.生命科学領域を例にしているが,科学者にとって共通する論文発表とコミュニケーションをめぐるトピックスが解説されている.科学コミュニケーションの世界に関心を持つ人々に,広く読んでいただければ幸いである. 本書を執筆するにあたり,企画段階で中外医学社の小川孝志氏から多くの助言をいただき,編集段階では久保田恭史氏からご協力を得ました. なお,本書4章は「あいみっく」15巻1−4号(1994年)に発表した「日本の生命科学研究者がよく投稿する外国雑誌のレフェリーシステム」に加筆したものであり,8章は同じく「あいみっく」12巻4号(1991年)に発表した「医学情報の普及と信頼性」をもとにしたものです.また,10章はメディカル朝日24巻1号(1995年)に発表した「海外発表論文からみた日本の医学研究機関の評価」に加筆したものです.1996年5月山崎茂明

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