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悪性リンパ腫 第2版(血液学ハイライト) 

北 堅吉  著

 絶版
       
価格 \3,960(税込)         

発行年月 1996年04月
出版社/提供元
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 181p
大きさ 21
ジャンル 和書
ISBN 9784498025851
商品コード 0196135687
NDC分類 493.29
基本件名 リンパ腫
商品URL
参照
https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=0196135687

内容

悪性リンパ腫に関する情報は免疫学的,分子生物学的手法の導入,多剤併用療法の開発により加速度的に増加している.本書ではリンパ球の分化および臨床診断法について述べた後,Hodgkin病,非Hodgkinリンパ腫,悪性リンパ腫類縁疾患,未分化リンパ系腫瘍などの病態,診断,治療などにわたり解説されている.悪性リンパ腫の基礎から臨床までの最新情報を手際よく整理してわかり易く紹介した書として大いに役立つであろう.2版の序 本著の発刊以来2年,欧米の中堅病理学者たちにより,病理組織学的知見を中心にしながらも,加速度的に集積されつつある免疫学的,細胞遺伝学的,分子生物学的知見を広く取り入れたREAL分類が提唱されてきました.本分類は必ずしも臨床的側面を重視せず本来の病理組織学的視点に立ち返った点では国際分類より立場は明瞭です.しかし,RAPPAPORTやLENNERTらの大家の引退のあと解放された中堅学者の百家争鳴的響きは感じられるものの,内実は近年蓄積された知見の羅列に止まっている感は否めなく,全体を鳥瞰する概念的構成力に欠けている印象を持つのは著者のみではないと思います. リンパ系腫瘍研究の80年代以降の進歩は急速であるとはいえ,その成果は私共の研究を含め細胞学的領域を脱却していないのではと危惧します.REAL分類そのものも同様の範疇にあり,必ずしもユニークな悪性リンパ腫疾患概念の提唱とは思えません.もとより,悪性リンパ腫は造血器腫瘍の中で最も器官生物学的性質を帯びた疾患であることは論を待ちません.その意味で,近い将来予想される悪性リンパ腫疾患概念の国際的再検討に向けて,病態・病理組織と細胞・分子知見の止揚に基づく魅力的な疾患概念形成への芽生えを期待したいものです. 本書では,無視できないと思われる新知見とREAL分類の記載を中心に若干の改訂を試みてみました.病理組織分類の記載は,REAL分類を学ぶべきものとしてではなく比較すべきものとの観点から前著と同様にしてあります.私自身確固たる新たな方向性を見いだせず心苦しい限りですが,読者諸兄の診療・研究への幾ばくかの参考にいただければ幸いです.1996年3月北 堅吉初版の序 悪性リンパ腫研究は1970年代の免疫学的知見,すなわち大部分のリンパ腫がリンパ球起源であることの確認により,その後の悪性リンパ腫病理分類にみられるようにその概念の根底からの変化を余儀なくされたかのようにみえます.その後のモノクローナル抗体による免疫学的手法の進歩,分子生物学的手法の導入,細胞遺伝学的所見の分子生物学的重要性の確認などはその変化の検証として評価され,研究者の理解に貢献してきました. しかし,細胞起源,腫瘍の単一性の同定に決定的な意義をもつと期待された分子生物学的所見が集積されてきた1985年頃から,皮肉にも1970年代後半にみられた悪性リンパ腫研究への高揚に影がさしてきたことを感じるのは筆者のみではないでしょう.実際,細胞起源同定を至上命題とした研究は非HODGKINリンパ腫では有効でありましたが,HODGKIN病ではなおその有効性が確認されていません.その意味で,現在は一時代を画した細胞中心主義的研究や国際分野にみられる実利的研究についての内省期にあるとも感じられます. 悪性リンパ腫は血液疾患の中で腫瘍細胞とリンパ節(器官)との関係の理解,さらにはその理解を治療を通じて個体へまでの展開を可能にする最も適した地位を占めていることは読者諸兄にも同意していただけると考えます.本書では独断と偏見をお許し頂きながら筆者なりに1970年代から蓄積されてきたリンパ網内系組織や悪性リンパ腫の組織学的,免疫学的,分子生物学的知見をまとめてみました.読者諸兄の悪性リンパ腫研究への新たなる展開に向けての幾許かの参考にして頂ければ幸いです.1993年7月北 堅吉

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