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呼吸器病学 

太田保世, 川上義和  著

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価格 \8,580(税込)         

発行年月 1990年04月
出版社/提供元
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 540p
大きさ 26
ジャンル 和書
ISBN 9784498030541
商品コード 0193125081
商品URL
参照
https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=0193125081

内容

本書は,医学生が卒業後臨床に出て役立てることが出来る呼吸器病学を確実に理解し,修得できることを目的に著わされた.そのため診断,治療の背後にある病態生理などの理論をわかり易く解説し,それに基づいていかに診断し,治療するかを述べている.また治療も現在行なわれている最新の方法を出来るだけ具体的に示すようにした.“メモ”としてその疾患に関するエピソード,トピックスも織り込んだ.序 いま,世を挙げて出版ブームなのだそうである.それも,ある印刷出版会社社長のお話では,後世に残る名著,畢世の大作といったものは稀有で,“軽い”あるいは“短命な”出版物が幅を利かしているそうだ.医学書も御多分に洩れず出版ブームかもしれないし,“軽い”あるいは“短命な”本が幅を利かせているかもしれない. この15年ほどの間に,わが国で出版された“呼吸”とか“胸部”とかの名のつく本が100冊を超えるという事実に驚嘆する.現代版“群書類従”は膨大なものになろう.“呼吸器病学の教科書”と目される本のみでも十指に余る.それでもなお,陸続と新しい本が出版される背景に興味がわく.単なる推論でしかないが,恐らく最大の理由は,資本主義の消費経済社会では,軽かろうが,短命であろうが,出版し続けることが企業の存立に係わる重大事なのであろう.また,読者層にかなりの種類と幅の違いがあることに加えて,すべてにわたり嗜好やニーズが多様化しているという時代の風潮もあろう.前の理由は,本質的には編者らに係わることではないが,後の理由は,いずれの出版物にも瑕瑾なしとはしない,換言すれば,誰もが完全に満足しないという事実があるようだ.それは,内容に限らず,本の体裁も,値段も,執筆者の顔ぶれをも含めた,単純でない評価である. そうした困難は,本書の企画の段階から意識されたことであるが,編者らは,控え目に表現すれば,類書より多くの点でベターな,本格的な呼吸器病学の教科書を意図し,厳選された執筆者の良きご理解を得て,満足のゆく本を自信をもって世に問う運びとなった. FISHMAN,MURRAY & NADEL,HINSHAW & MURRAY,GUENTER & WELCH,FRASERらの編著など,外国の,夙に名著として評価の高い呼吸器病学の教科書に共通することは,“病態生理”が疾病の各論と渾然一体となって述べられていることである.本書も,病体生理あるいは症候に従って疾患を分類し,それぞれの項で,病態生理を的確に記述することを力点を置いた.そうした項目立てがもたらすかもしれない混乱を避ける目的で,従来型のオーソドックスな分類目次(第2目次)もつけることにした. 病態生理のほか,教科書として欠くことのできない,定義・概念,疫学,診断・鑑別診断はもちろん,最新の治療法についてもかなりの頁を割き,可能なかぎり,それぞれの疾患の自然歴を含めた予後にも言及した.また,それぞれの項目末尾に,日常経験で得られたこと,定説のないこと,興味あるエピソードなどを“メモ”として載せたのも,無味乾燥になりがちな教科書に彩りを添えていよう.編者らの設定した枠組みは以上のようである. お願いした執筆陣は,各方面の第一線のバリバリの方々ばかりで,編者らの意図を真剣に受け止められた玉稿もそれだけ清新である.各執筆者は,一定の枠組みのなかで縦横に個性豊かな記述をされており,単調でないユニークな本が完成したと自負している.謙虚に読者のご評価を仰ぎたいが,改めて執筆者各位に深甚な謝意と敬意を表したい. また,企画からすでに三年余が経過したが,それだけ熟成されている本書の上梓を,終始熱意をもって担当された中外医学社の各位とともに心から喜びたい.平成二年三月太田保世川上義和

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