内容
痴呆症には、脳梗塞や脳出血などの脳卒中によって起こる「脳血管性痴呆」と、脳の老化と深い関係があると言われていて、その原因がまだはっきりと解明されていない「アルツハイマー型痴呆」とがある。とくに後者の「アルツハイマー型痴呆」は、なんらかの理由で脳の神経細胞が脱落し、脳が徐徐に萎縮することによってもたらされるもので、お年寄りほど起こりやすく、現在では痴呆症の40%を占めるに至っており、今後、益々増加すると言われている。本書では、近年、著しい進歩を遂げている「アルツハイマー病」の研究最前線を、基本的事項の解説を交えながら、具体的にやさしく解説する。