内容

目次

<B>「日中戦争の国際共同研究」刊行にあたって</B>　山田辰雄 <B>まえがき</B>　戸部良一・波多野澄雄 <B>第１部　戦火の拡大</B> <B>第１章　戦争前夜——1937年７月の日本陸軍</B>　エドワード・Ｊ・ドレー（戸部良一訳） 　　　　　はじめに 　　　　　１　戦略と戦術 　　　　　２　戦力 　　　　　３　現地軍 　　　　　４　訓練 　　　　　むすび <B>第２章　中国空軍の対日戦略——日本爆撃計画を中心に</B>　萩原　充 　　　　　はじめに 　　　　　１　中国空軍とその戦略的思想 　　　　　２　作戦計画の検討 　　　　　３　作戦計画の背景 　　　　　４　空軍力の実態 　　　　　５　日本の認識とその航空政策 　　　　　６　緒戦にかける作戦 　　　　　７　「人道遠征」の内実 　　　　　８　爆撃計画のその後 　　　　　おわりに <B>第３章　盧溝橋から南京へ</B>　服部　聡 　　　　　１　盧溝橋への道 　　　　　２　蘆溝橋事件とその対応 　　　　　３　戦線の拡大 　　　　　４　南京占領 <B>第４章　1937、中国軍対日作戦の第一年——盧溝橋事変から南京陥落まで</B>　楊 天 石（陳群元訳） 　　　　　１　蒋介石の講和拒否と応戦決定 　　　　　２　上海の戦闘・重火器の不足 　　　　　３　日本軍の共同作戦と中国の上陸阻止戦の失敗 　　　　　４　ブリュッセル会議と蒋介石の決断 　　　　　５　中国軍の大失策——杭州湾の防衛軽視 　　　　　６　南京——守るか？　捨てるか？ 　　　　　７　交戦国策の堅持 　　　　　８　華北戦場の失敗と平型関戦役の勝利 　　　　　おわりに <B>第５章　日本陸軍における戦略決定、1937—1945</B>　波多野澄雄 　　　　　１　政戦略決定における陸軍 　　　　　２　事件の拡大過程 　　　　　３　華北から華中へ 　　　　　４　漢口広東作戦 　　　　　５　軍事作戦から政治戦争へ 　　　　　６　太平洋戦争下の日中戦争 　　　　　おわりに 　 <B>第２部　戦場の諸相</B> <B>第６章　華中の日本軍、1938—1941——第11軍の作戦を中心として</B>　戸部良一 　　　　　はじめに 　　　　　１　漢口作戦 　　　　　２　「治安第一主義」 　　　　　３　宜昌作戦 　　　　　４　「短切なる」作戦 　　　　　むすび <B>第７章　華北の対ゲリラ戦、1939—1945——失敗の解析</B>　山本昌弘 　　　　　はじめに 　　　　　１　日本軍の共産党勢力に対する当初の評価 　　　　　２　「面」の確保をめざして 　　　　　３　「百団大戦」と方面軍の対応 　　　　　４　嵐の前の静けさ 　　　　　５　日本軍の後退と敗北 　　　　　６　「三光政策」のまとめと結論 <B>第８章　華北における中共の軍事活動、1939—1945——山東抗日根拠地を例として</B>　馬場　毅 　　　　　はじめに 　　　　　１　八路軍の建設と抗日根拠地の樹立、1937年—1940年 　　　　　２　日本軍の攻勢と根拠地の危機、1941年—1943年夏 　　　　　３　中共、八路軍の反撃、1943年秋—1945年 　　　　　おわりに <B>第９章　日中戦争における日本兵の士気——旧陸軍第37師団を事例として</B>　河野　仁 　　　　　はじめに 　　　　　１　第37師団の戦歴 　　　　　２　動員の社会過程と兵士の社会的構築 　　　　　３　戦闘組織と兵士の制度的役割 　　　　　４　戦場の日本兵 　　　　　おわりに <B>第３部　勝者と敗者</B> <B>第10章　一号作戦——実施に至る経緯と実施の成果</B>　原　　剛 　　　　　１　一号作戦（大陸打通作戦）の概要 　　　　　２　一号作戦の立案経緯 　　　　　３　作戦目的 　　　　　４　大陸打通作戦の貫徹 　　　　　５　作戦実施の成果 <B>第11章　北ビルマ・雲南作戦と日中戦争</B>　浅野豊美 　　　　　はじめに——日中戦争における北ビルマ・雲南戦線の位置 　　　　　１　ビルマ占領と機動的防衛体制の構築 　　　　　２　インパール作戦謬着に伴うビルマ方面軍の再編と第33軍創設 　　　　　３　断作戦の展開 　　　　　むすび——断作戦と一号作戦、そして日本本土決戦構想 <B>第12章　戦後中国をめぐる葛藤——抗日戦争勝利前後における国共両党および日本軍の角遂</B>　汪朝光（楊子震・南龍瑞訳） 　　　　　はじめに 　　　　　１　終戦直前における中国戦場の軍事情勢 　　　　　２　「和平」解決をめぐる三者の動き 　　　　　３　戦後に着眼した国共のせめぎ合い 　　　　　４　戦後接収をめぐる国・共・日の関係 　　　　　むすび <B>第13章　利用された敗者——日本軍武装解除をめぐる国共両党のかけひき</B>　門間理良 　　　　　はじめに 　　　　　１　日中戦争終結時における中国大陸に残された日本軍の実力 　　　　　２　日本軍の武装解除に関する国共両党の思惑と日本軍の対応 　　　　　３　武装解除の実情 　　　　　おわりに <B>第４部　戦争の意味</B> <B>第14章　日中戦争と太平洋戦争の戦略的関係</B>　等松春夫 　　　　　はじめに——日米中戦争と各国の戦略構想 　　　　　１　戦略的後背地——1941—1943年の日米中戦争と中国戦線 　　　　　２　地上軍と空軍の対決——1944年の日米中戦争と中国戦線 　　　　　３　攻勢か撤退か——1945年の中国戦線 　　　　　まとめと分析 <B>第15章　中国軍事史の文脈から見る日中戦争</B>　ハンス・ヴァン・デ・ヴェン（潘亮訳） 　　　　　１　中国の失敗 　　　　　２　前工業化社会における動員 　　　　　３　辺境地 　　　　　おわりに 資料　一号作戦計画要綱図 あとがき