内容
祖国はクルディスタン/消え去ろうとしていた記憶を残す。
独立を求めて戦い続ける民族の故郷を知る旅
本書は、「民族の世紀」といわれた20世紀に、国を持たない民族がどのように戦い続けてきたか、その歴史を辿りながら、安全な暮らしを捨ててゲリラになった若者、民族運動の指導者や山岳地帯の部族、思い出を語る老人など、著者が出会った魅力あふれるクルド人を描いている。*クルド民族=トルコ、イラク、イラン、シリアなどの国境沿いの山岳地帯に住む民族で、推定人口2000万人以上。民族形成は紀元前2000年から1000年紀で、独自の言語(クルド語)・文化を持ちながら独立国家を持たない。1991年の湾岸戦争後のイラク軍侵攻で生じた難民は200万人ともいわれる。