内容
文様は歴史と文化を写す鏡、それは感性の宝箱
【第1章は日本の文様と歴史】
多くの文様を形で、割り付け(パターン)文様、役者文様、植物文様、動物文様など9つに分けました。
これを例えば、植物文様では松、竹、梅、桜、藤…といった項目に分け、
夏に、松のページでは若松、若松菱、老松、松丸、松葉散らし、松葉菱…と変化する文様の様子が体系的に把握できます。
本をパラパラめくって気に入った文様を探したり、名前からたどって文様を見つけたり、
関連する文様やその使われ方が同時に見られるので知識や興味の幅が広がります。
事典部分の他にも多様な視点から文様に迫ったコラムが充実しています。
「文様の基礎知識」では、○○繋ぎ、○○崩し、子持ち○○、○○尽くしといった
文様のバリエーションを作る用語や染色の基礎用語などを紹介します。
「文様の伝来」では松をくわえる鶴、月とうさぎなど
「文様の流行」では光琳文様や丸尽くし文様など
どれも読みごたえのある内容で、文様が当時の人の生活に密着していたことがよくわかります。
【第2章は中国の文様と歴史】
日本の文様は大陸から伝えられたものも多く、そのルーツや影響、日本での独自変化の様子を面白く知ることができます。
中国の文様をわかりやすく体系的に整理した資料は少ないので貴重です。