政治と複数性~民主的な公共性にむけて~
齋藤 純一 著
内容
目次
はじめに――「見棄てるという暴力」に抗して Ⅰ 第一章 デモクラシーと複数性 一 政治的存在者としての処遇 二 ラディカル・デモクラシーの条件 三 人びとの間の複数性と内的複数性 四 自己倫理の政治的含意 五 受苦への応答と意見の政治 第二章 デモクラシーと市民社会 一 社会の脱‐統合化への対応 二 ナショナルな統合の再生――リベラル・ナショナリズム 三 ポスト・ナショナルな社会統合の構想――憲法パトリオティズム 四 デモクラシーによる社会統合――民主的な公共性の展望 Ⅱ 第三章 表象の政治/現われの政治 一 現われの封鎖 二 現われの空間と表象の停止 三 アゴニズムと反本質主義 四 パーリアと政治的抵抗の公共圏 五 「聴くこと」の政治 第四章 公共性の二つの次元 一 公共性と非共約性 二 生の二元化――ビオスとゾーエー 三 ニーズ解釈の政治 四 セキュリティ・ユニット 五 「見棄てられた境遇」と親密圏 六 現われの公共性 Ⅲ 第五章 社会の分断とセキュリティの再編 一 自然状態の黙認? 二 「社会的なもの」と集合的なセキュリティ 三 集合的セキュリティの後退 四 能動的な自己統治 五 社会的排除とアンダークラス 六 生活空間の隔離 七 自由の社会的条件 第六章 社会的連帯の理由 一 社会の持続可能性と連帯 二 社会的連帯とその現状 三 社会的連帯による生活保障 四 社会的連帯の理由 第七章 親密圏のポリティックス 一 親密圏の再‐記述 二 親密圏と場所の剥奪 三 社会的なものと親密圏 四 親密圏と社会との間 五 親密圏の喪失 六 親密圏の政治 Ⅳ 第八章 政治的責任の二つの位相 一 不正義の感覚 二 集合的責任としての政治的責任 三 政治文化の継承 四 「日本人」としての名指し 五 普遍的責任としての政治的責任 第九章 丸山眞男における多元化のエートス 一 ナショナル・デモクラシーから結社形成的デモクラシーへ 二 「権力の偏重」と価値の多元化 三 正統的思考の問題化 四 精神的雑居性と惑溺の間 五 「土着主義」批判という陥穽 六 経験の単独性とアイデンティティの相剋 あとがき
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