止まった刻 検証・大川小事故
河北新報社報道部 著
内容
目次
プロローグ 葛藤――生存教諭の3・11 食い違う証言/「山さ行け」/波頭を目撃/証言メモを廃棄した市教委/教え子の訴え「苦しまないで」 第1章 そのとき,何が 1 激 震――14時46分から15時10分まで 奔走する教職員/点呼のあとに/北上川の異変を察知できず/2日前も協議された「裏山への避難」/児童引き渡し規則は…/「帰れるかな」 2 迷 い――15時10分から15時25分まで 待機するバス運転手/校長不在のもとで/避難か待機か/「浸水想定外」という油断?/松林に水煙 3 緊 迫――15時25分から津波襲来まで 「避難」を叫ぶ広報車/空のバス/三角地帯行きを教頭らが決断/児童は駆け足に/激流 4 漆 黒 あらゆる物体が交じる黒い塊/氷点下1・4度の夜の裏山で/ 【コラム】「津波襲来7分前」――地裁判決から読み解く/ 【コラム】上に,上に――当時中学1年の男性の証言/【コラム】最短ルートと誤解か 5 地 獄 惨状/捜索/思い出の道を/骨になる前に/ご飯とみそ汁,おかず2品/娘と再会 願いかなわず ○資料 あの日50分間に何が 第2章 真相は,どこに 1 追 及――遺族たちの年月 打ち切られた説明会/晴れぬ疑問――混迷の序章/市教委の相次ぐ不手際/第三者委員会発足――深刻なずれ/調査の「限界」/何に勝ったのか/「備え」を焦点に再び審判へ/ 【コラム】母たちの7年――控訴審判決を前に/和解を選ばなかった原告遺族/【コラム】検証の実情と課題――専門家2氏の考え/【コラム】検証委資料,取扱いの不透明さ 2 教 訓――控訴審判決は何を問うたか 「事前防災に過失」/控訴審 判決要旨/「やっとスタート」/佐藤美広,とも子さん夫妻――健太はいつも心の中に 【コラム】学校の安全 最善の道へ――教育専門家の見方/ 学校と命/「バットの森」/津波予見を高裁は宮城県沖地震で判断した――判決解釈に広がる誤解/石巻市議会は僅差で「上告」を可決/上告理由に残る疑問/発言変遷 揺れる知事/原告団長・今野浩行さんの受けとめ/ 【コラム】最高裁受理は狭き門――弁論があれば判決見直しも 3 波 紋――学校の事前防災 川沿いの学校は対策が急務/「事前防災」の意味/指針と訓練――判断力の支え/想定を過信せず/脱「学校任せ」――教委の手探り/地域と学校の相乗効果/ コラム被災地 宮城教育大学の取り組み――村松隆学長に聞く 第3章 災害列島の学校で,いま 1 明 暗――何が生死を分けるのか 被災3県沿岸小中学校へのアンケート調査/東南海7県沿岸小学校へのアンケート調査/間一髪,山へ/指針の不備/津波訓練なし,手探りの避難/管理職の役割/住民の危機感が学校を動かす 2 模 索――東南海の学校と教育委員会 34メートルという衝撃――より早く高く/「犠牲者ゼロ」教育/「防災日本一」の学校/屋上の29本の「命綱」 エピローグ 「未来をひらく」ために どうすれば伝わるだろう/垣根越え,向き合う場を――元教員の遺族として/ 【コラム】ネットにあふれる児童遺族への中傷/【コラム】校舎保存へ/「奇跡」の先へ生きていく あとがき ○資料 東北・東南海沿岸部 学校アンケート
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