思い出袋(岩波新書 新赤版)
鶴見 俊輔 著
内容
目次
一 はりまぜ帖 記憶の中の老人 学校という階梯 状況からまなぶ 戦中の杖 ミス・マープルの方法 途中下車 さかさ屛風 選集の編者 映画の寿命 その声がとどく 小さい新聞 集まったものの行方 二 ぼんやりした記憶 駆けくらべ つたわる・つたわらない あふれ出るもの ピンでとめられるか わかれ道のあるままに オール・タイム・ベスト かわらぬものさし ゆっくりからはじまる 政治史の文脈 はみだしについて 犀のように歩め ポーの逆まわし 三 自分用の索引 記憶を編みなおす あだ名からはじめて 弔辞 知られない努力 あだ名 反動の思想 先祖さがし 親しくなる友人 夏休みが終わって 自著自注 内部に住みつく外部 悲しい結末 四 使わなかった言葉 言葉は使いよう 人語を越える夢 誇りという言葉 金鶴泳「凍える口」と日本 夢で出会う言葉 言葉のうしろにある言葉 「もし」が禁じられるとき 自分の中の知らない言葉 翻訳のすきま 言葉にあらわれる洞察 耳順 不在のままはたらく言語 五 そのとき 彼は足をふみだした ふたつの事件 大きくつかむ力 一九〇四年の非戦論 はじまりの一滴 雑談の役割 内面の小劇場 できなかった問題 日本教育史外伝 米国とぎれとぎれ 見えない蒐集 自分を保つ道 六 戦中の日々 うわさの中で育つ 途中点 記憶の中で育つ なぜ交換船にのったか 私の求めるもの 脱走の夢 戦記を読む 「トゥーランドット姫」 「大東亜戦争」はどこにあったか 歴史の影 おたがい 私のドイツ語 七 アメリカ 内と外から 暴風の夜 火星からの侵入 マイ・アメリカン・ファミリー 日米開戦 体験から読み直す 岩の上の読みきかせ 子のたまわく メキシコから米国を見る 古代の王国 対話をかわす場所 国家群としての世界の中で もてあそばれた人間 書ききれなかったこと──結びにかえて あとがき
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