ホーム > 商品詳細

書評掲載

スフィンクスは笑う(講談社文芸文庫 あU1)

安部 ヨリミ  著

在庫状況 お取り寄せ  お届け予定日 2週間  数量 冊 
価格 \1,540(税込)         

発行年月 2012年02月
出版社/提供元
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 267p
大きさ 16cm
ジャンル 和書/人文科学/文学/日本文学
ISBN 9784062901482
商品コード 1008272782
NDC分類 913.6
書評掲載誌 朝日新聞 2012/03/04
商品URL
参照
https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1008272782

内容

知られざる傑作
安部公房を生んだ幻の名作

大正13年3月、不世出の作家・安部公房生誕の二週間後に刊行された、実母ヨリミによる生涯唯一の小説。恋愛に至上の喜びを見いだす男女五人の愛憎劇は、やがて人間の本質へ迫るドラマへと一変していく。瑞々しい感性と深い洞察力、簡潔で凛乎たる文章――資料的重要性もさることながら、文学性の極めて高い、21世紀の今、さらなる輝きを放つ、幻の名作。

私達の胎内の子供は大きくなって行った。私はそれを思って恐怖に捕えられた。私にはもっともっと、静かな二人の生活がほしかった。しかし、彼は心から三人になる事を喜んでくれた。(略)子供の愛が霧のように私を包む頃には大正十二年も暮れようとしていた。/来年は私達の赤んぼの出来る年だ。/来年は私達の本の出来る年だ。/私達は嘗て春を待った心持で来年を待ち、物思いの無い、希望に輝いた年を、私達の此の小さな家で迎えた。――<「跋」より>

※本書は、1924年3月異端社刊『スフィンクスは笑ふ』を底本としました。

目次

カート

カートに商品は入っていません。