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オスマンvs.ヨーロッパ~<トルコの脅威>とは何だったのか~(講談社学術文庫 2664)
新井 政美
著
発行年月 |
2021年03月 |
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言語 |
日本語 |
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媒体 |
冊子 |
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ページ数/巻数 |
261p |
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大きさ |
15cm |
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ジャンル |
和書/人文科学/歴史学/中東史 |
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ISBN |
9784065228456 |
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商品コード |
1032769532 |
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NDC分類 |
227.4 |
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本の性格 |
学生用 |
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新刊案内掲載月 |
2021年04月3週 |
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商品URL
| https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1032769532 |
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著者紹介
新井 政美(著者):1953年、東京に生まれる。東京大学大学院東洋史専攻博士課程単位取得退学。大阪市立大学文学部助教授、東海大学文学部助教授、東京外国語大学外国語学部教授などを歴任。東京外国語大学名誉教授。トルコ歴史協会名誉会員。専攻はオスマン帝国史、トルコ近代史。著書にTurkish Nationalism in the Young Turk Era (Leiden: E.J.Brill, 1992; Tansel Demirel訳、Jon Turk Donemi Turk Milliyetciligi. Istanbul: Iletisim, 1994)、『トルコ近現代史――イスラム国家から国民国家へ』(みすず書房、2001)、『オスマン帝国はなぜ崩壊したのか』(青土社、2009)、『憲法誕生――明治日本とオスマン帝国 二つの近代』(河出書房新社、2015)ほか。訳書に、ジェム・ベハール『トルコ音楽にみる伝統と近代』(東海大学出版会、1994)、監訳書 に、M・シュクリュ・ハーニオール『文明史から見たトルコ革命――アタテュルクの知的形成』(みすず書房、2020)ほか。
内容
オスマン帝国を通して読むと、世界史が違うすがたを見せ始めるーー
ヨーロッパが「トルコの脅威」と力説するオスマン帝国は、決して「トルコ人の国家」だったわけではない。「イスラムの脅威」に対し十字軍が何度も組織されたが、オスマン帝国にはキリスト教徒もたくさんいた。宗教的寛容性と強力な中央集権体制をもち世界帝国を目指す先進国へのおそれ、その関わりこそが、「ヨーロッパ」をつくり、近代化を促したのだ。数百年にわたる多宗教・多言語・多文化の共生の地が、民族・宗教紛争の舞台になるまで。
【目次】
プロローグ 「トルコ行進曲」の起源
第一章 オスマン帝国の起源
1 ユーラシア草原を西へーートルコ系遊牧民の西漸
2 トルコ族のイスラム化とアナトリアのトルコ化
3 モンゴルの西征とオスマン朝の誕生
第二章 ヨーロッパが震えた日々ーーオスマン帝国の発展
1 オスマン朝の興隆ーームラト一世とバャズィト一世の時代
2 世界帝国への道--メフメット二世とコンスタンティノープル征服
3 ヨーロッパにとっての東方
第三章 近代ヨーロッパの形成とオスマン帝国
1 普遍帝国オスマンーー「壮麗者」スレイマン一世とウィーン包囲
2 オスマン対ハプスブルク
3 近代ヨーロッパの成立とオスマン帝国
第四章 逆転ーーヨーロッパの拡張とオスマン帝国
1 最初の暗雲ーースレイマン一世の死
2 変化の兆しーー一六世紀後半のヨーロッパ
3 変容する帝国ーースレイマン一世以降のオスマン帝国
4 退潮の時代ーー第二次ウィーン包囲失敗
5 枠組みの転換ーーオスマン優位時代の終焉
エピローグ 「トルコ軍楽」の変容