内容
絵画を鑑賞する際にただ眺めるだけでなく、描かれた背景や画家の思惑などを知った上で読み解けば、面白さは何倍にも増す――。
その楽しさを実感させてくれる絵画エッセイの名手、中野京子さんの新シリーズ誕生です。
テーマは“運命の絵”。
命がけの恋に落ちた若者たち、歴史に名を残す英雄たちの葛藤、栄華を極めた者たちのその後、岐路に立つ人々……、運命の瞬間を描いた名画や、画家の人生を変えた一枚を読み解いていきます。
描かれた人物たちのドラマや画家の境遇を知ることで、絵画への理解がぐんと深まり、興味も広がります。
人間への鋭い観察力に裏づけられたドキッとする指摘や、ユーモアあふれる表現などの中野節はもちろん、健在。
読むこと、観ることの魅力を強く感じる一冊です。