内容
つねにネットに接続し、皮膚感覚を失っていく私たち。さわってないのに、わかったつもりになっていませんか?・触覚の錯覚は50種類超! ・さわり心地が思考をつくる?・握手をするとき、握っている? 握られている?私が感じている「触感」を記録・再生して、だれかに伝える。そんな装置を開発した著者が、触感の科学からモノ、心、身体、アートまで、忘れられている「触感の世界」をご案内します。私が感じる「この感覚」のふしぎに、目をひらく――触感テクノロジーの最前線!この本は、触れるということの面白さを、だれでも気軽に試せる「問い」の形で紹介してゆきます。触感を意識化するための実践トレーニングや、身体を動かして試してもらう項目もあります。(…)本書を読んでいるみなさんが自分自身で感じながら考える、能動的に遊べる本として使っていただければと思います。(「はじめに」より)触感により引き起こされる情動は、理屈を超えた実感として、私たちの深いところに届く(…)それは、この世界に受け入れられているという感覚をもたらし、私たちの毎日を支えるものになるでしょう。(終章より)★14ページにわたる「触感年表」(監修:山本貴光)を収録!★本書の内容の一部・もしも触覚がなくなったらどうなる?・人に信頼してもらうには、手があたたかい方がいい?・ノイズがあったほうが感覚がするどくなる?・目の見えない人が描いた触感の絵?・触覚は「五感の交差点」?・心が「ざらざら」するとき、実際に触感としてざらざらを感じている?・テディベアに触れると死への恐怖がやわらぐ?・他人の身体に起きた触覚を自分のものとして感じられる?・周辺視野を指でたどると、身体感覚が拡張する?・おでこが網膜の代わりになる?