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無とは何か~数字の無,物質の無,そして時間も空間もない究極の無~ 改訂第2版(ニュートンムック)
発行年月 |
2022年06月 |
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言語 |
日本語 |
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媒体 |
冊子 |
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ページ数/巻数 |
175p |
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大きさ |
28cm |
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ジャンル |
和書/理工学/物理学/理論物理学 |
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ISBN |
9784315525540 |
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商品コード |
1034503711 |
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NDC分類 |
421 |
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本の性格 |
学生用 |
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新刊案内掲載月 |
2022年06月3週 |
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商品URL
| https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1034503711 |
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内容
古来,「存在する」とはどういうことなのかを,人類はさまざまな観点から思考してきました。一方でそれは,「存在しない」,つまり「無」とは何かという探求でもあったのです。
「無」と聞くと,数字のゼロや,「からっぽの空間」としての真空を想像するかもしれません。もしかしたら,空間すらも存在しないような「究極の無」を思いえがく人もいるでしょう。
私たちがふだん意識せずに使っている「ゼロ」という概念ですが,その発見から成立までには長い歴史がありました。また,現代物理学によると,真空はただの「からっぽの空間」などではありません。空間から物質をすべて取り除いても,そこには現在の宇宙の性質を決めるさまざまなエネルギーや「場」が満ちているというのです。また真空(空間)はたんなる「入れ物」ではなく,それ自体が波打ったりゆがんだりする,「物理的な実体」だといいます。
さらに,現代物理学は,空間や時間さえ存在しない「究極の無」にもせまろうとしています。最先端の物理学理論をもとに,「宇宙は時間も空間もない『無』からはじまった」,「無限の過去から宇宙は存在し,『究極の無』はなかった」など,宇宙のはじまりという観点から,この究極の問題についてさまざまな仮説が提唱されています。「そもそも空間は,より根源的な“何か”からできた幻かもしれない」というおどろくべき仮説も登場しています。
本書は2020年1月に刊行された『無とは何か』を改訂したものです。物理学の成果とともに、哲学者たちの問いにも触れることで、人類の「無」への関心のあり方をより広く紹介しています。無の探究の歴史は,物理学の発展の歴史そのものでもあるのです。私たちの住む「有」の世界を鮮明にえがきだす「無」。そのおどろくべき正体に,じっくりとせまっていきましょう。