内容
ドイツDeutscher Taschenbuch Verlag社の『dtv-Atlas事典シリーズ』は、見開き2ページで各テーマが完結するように構成されている。右ページに記載されている本文の中心的な話題を左ページに図像化し、説明の補完と理解の促進を図っている。これは、類書には見られないdtv-Atlas事典シリーズに共通する最大の特徴と言える。
本書は、この事典シリーズのラインナップ『dtv-Atlas Philosophie』の日本語翻訳版である。哲学界では名門であるヴュルツブルク大学の三世代の研究者により、東洋哲学をも含む哲学の多様な思考が、古代から現代に至るまで時系列に沿った歴史的な展開としてわかりやすく叙述されている。本書でも哲学的思想を絵や図の形で具象的に解説するという試みが行なわれており、読者は哲学の根本的な問題設定や解答の仕方、その方法や概念構制などについて、直観的な理解を得ることが可能である。
[原著名:dtv-Atlas Philosophie]
〔日本図書館協会選定図書〕