内容
「第42条 締約国は、適当かつ積極的な方法でこの条約の原則及び規定を成人及び児童のいずれにも広く知らせることを約束する」。 1989年11月20日に、国際連合で子どもの権利条約（児童の権利に関する条約）が採択された。この日、193の国が批准したこの条約は、子どもたちを全力で保護し、手助けし、生物学上の親子関係を保ち、国の費用で子どもたちを教育し、適切な裁判を受けさせなければならないと定めている。この条約は、見返りを求めずに子どもを育て、子どもに対して一定の権威をもつだけではなく、未成年者でもひとりの人間として見て、子どもの権利を認め、その権利を尊重する努力を親たちに促すものである。 しかし、大人たちは、この条約についてきちんと語ることができるのだろうか。 また、子どもたちは、自分の権利を知っているのだろうか。 本書によって、あまりにも知られていないこの条約に、子どもも大人も親しむことができるはずである。条約の全文は、大人のために掲載した。10歳以上の子ども向けにわかりやすく書きなおされた条文には、30人の現代アーティストによる美しいイラストが添えられている。
