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ケアしケアされ、生きていく(ちくまプリマー新書 438)

竹端 寛  著

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価格 \946(税込)         

発行年月 2023年10月
出版社/提供元
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 199p
大きさ 18cm
ジャンル 和書/人文科学/心理学/社会心理
ISBN 9784480684639
商品コード 1036647572
NDC分類 361.4
基本件名 人間関係
本の性格 学生用
新刊案内掲載月 2023年11月2週
商品URL
参照
https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1036647572

著者紹介

竹端 寛(著者):竹端寛(たけばた・ひろし):1975年京都市生まれ。兵庫県立大学環境人間学部准教授。専門は福祉社会学、社会福祉学。主著は『「当たり前」をひっくり返す―バザーリア・ニィリエ・フレイレが奏でた「革命」』、『権利擁護が支援を変えるーセルフアドボカシーから虐待防止まで』(共に現代書館)、『枠組み外しの旅ー「個性化」が変える福祉社会』(青灯社)、『家族は他人、じゃあどうする?』(現代書館)など。

内容

ケアは「弱者のための特別な営み」ではない。あなたが今生きているのは赤ん坊の時から膨大な「お世話」=ケアを受けたから。身の回りのそこかしこにケアがある。

他人に迷惑をかけていい!!
ケアは弱者のための特別な営みではない。社会の抑圧や呪縛から抜けだして、自分のありのままを大切にするような、お互いがケアしケアされるそんな社会を目指そう!
 
<著者からひと言>
この本は、ケアから逃げてきた私が、ケアと出会い直すことによって見えてきた世界を、みなさんにも馴染みがある3つの視点から考えてきた本です。

1つめは20歳の大学生の世界です。私は大学生を20年近く定点観測してきました。その上で、今の学生が「他人に迷惑をかけてはいけない憲法」に縛られて、生きづらさを抱えているように思えます。それは一体どういうことなのか、を考えてみました。

2つめは6歳の子どもの世界です。私の娘は今、6歳なのですが、「迷惑をかけまくって」楽しく生きています。安心して迷惑をかけられる環境で、のびのび生きています。でも、ちゃんとしなさい、と叱り続けると、そのうち親や教師を忖度する大学生になるのではないか、と心配しています。

なぜ、のびのびした子どもが、その十数年後には「他人に迷惑をかけてはいけない」と縮こまる大学生になるのか?

その背景を考えるうえで、3つめの世界、「昭和98年的世界」を生きる48歳の私の世界を考えています。昭和が終わって30年以上経っても、日本社会の基本的なOSは昭和時代のままです。理不尽な労働環境でもがまんする、抑圧的環境に「どうせ」「しゃあない」と諦める。それが、女性の管理職や政治家比率が低く、イノベーションが生まれにくい「失われた30年」の背景にあると私は考えています。そして、この世界は「ケアレス」な世界です。

この閉塞感をこえるためには、日本社会がケア中心の社会に変われるか、が問われています。能力主義や男性中心主義の呪縛の外にある世界です。それは、共に思い合う関係性が重視されるし、そのためには自分自身の「唯一無二性」とも出会い直す必要があります。そんなの無理だよ!と理性の悲観主義に陥らず、ではどうやったらケア中心世界は可能なのか、について、できる一つの可能性を模索したのが、本書です。

中高生にも読んでもらえるよう、わかりやすい文体を目指しました。よかったら、読んでモヤモヤしてくださると、嬉しいです。
竹端寛

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