著者紹介

内容

目次

はじめに 第1章 古生物の研究 化石の研究がしたい 始まりの地は宮城県気仙沼市 　化石を扱わない化石生物の研究 　初めての化石採集 　地層を読み解くフィールドワーク 　　コラム　クリノメーターを使う 　一人きりのローラー作戦 　　コラム　地質断面図をつくる 　岩石を取りたい 　山から宿へ 地質と化石の室内調査 　帰還後の憂鬱 　見えなかった構造を見いだす 　　コラム　デパートで化石観察 　　コラム　ミクロのチキンレース 　ちぐはぐな堆積環境の変遷 　教科書と一致しない結果 　生物たちの巨大墓場 　二億六〇〇〇万年前の巨大な地殻変動 　　コラム　時代を決める 第2章 腕足動物 腕足動物を題材に 　研究対象を変えよう 　腕足動物って何？ 　　コラム　化石として残る潜在能力 　　コラム　左右対称性 　　コラム　食卓の腕足動物 腕足動物ブリーダー 　海底をさらう 　　コラム　船上の戦い 　ゲテモノの海 　　コラム　瓦礫の山の行く末は 　こいつ、動くぞ！ 　　コラム　学術とウンチクの境界 ベルム紀の腕足動物を見直そう 　不思議な形の腕足動物たち 　形態的な多様性 　題材として何が利点なのか 第3章 海外の一級標本に触れる 初めてのスウェーデン調査 　ゴットランド素材ツアー 　　コラム　暗闇から忍び寄る影 　国内調査とは違うんです 　　コラム　幻の露頭を追う 　美しき標本たち 　　コラム　ゴニオファイラムを狩れ！ 　　コラム　観光地の宿命 ヴェステルイェーテランド 　水平な地層と飴色の化石 　　コラム　がっかりした欧米人 　カンブリア大爆発のリアリティ 奇妙な露頭群、ボーダ石灰岩 　横につながらない地層 　　コラム　ワッフルの洗礼 　ポケットを叩けば 　驚くべき多様度 国産と海外産の標本を見比べて 第4章 化石から生物像を探る 化石に付加価値を見いだす 凹凸形の殻形態 　開き直りで集め始めた化石 　機能生態学への誘い 　筋肉痕の比較解剖学 　　コラム　化石の型取り 　　コラム　陸上選手にみる筋肉の機能形態学 　殻の中身が語る個生態 　　コラム　二枚貝の濾過水流 　初めての論文作成 流体力学に挑む 　お椀モデル出勤 　受動的な水流を確かめる 　試行錯誤の実験方法 　成功は偶然との僅差 　ランボルギーニ・カウンタックから得た着想 　　コラム　本当はベンチュリー効果じゃない 　静物？動かない生物像 　　コラム　最初で最後 　博士課程への進学 腕足動物の黄金期 　翼をもつもの、スピリファー類 　　コラム　腕足動物のスター、スピリファー類 　造形技術の英知が集う秋葉原 　　コラム　異常巻きアンモナイトの量産 　翼形種の流水実験第一報 　古典的な機能形態学の問題 　きっかけは美肌の力学屋 　数値流体解析ＣＦＤ 　解析結果を収束せよ 　想定を覆す結果 　解析と実験のネガポジ・フィードバック 　古生代サイクロンの成立 　翼形の最適設計論 　　コラム　博士論文のアウトプット 第5章 再び海外にて 北米古生物学会への参加 　古生物学のジレンマとより戻し 　激励と研究者の興味 　異国の学友 全か無かの評価　　国際腕足動物学会 　専門家たちの反応 　危険なアナロジー 　　コラム　ちょっとうれしかったこと 　学派（スクール）との戦い 　マクロスケール生物学の欠如 第五次スウェーデン調査 　重い腰が上がるとき 　時代と題材のアドバンテージ 　　コラム　恐怖の食虫植物 　奇妙な腕足動物オオノレプターナの発見 第6章 凹凸形の殻、進化 形態Ｘ機能 　プチコローフの発見 　殻の形態機能に基づく設計原理 　　コラム　ポスター発表 　工業製品の進歩との共通性 　　コラム　講義で反応良好 　遺伝子を超えた進化仮説 　　コラム　苦難には一丸となるべきか エピローグ 　虚学の醍醐味 　大型プロジェクトに潜む罠 　どこに何を求めてゆく？ 　機械設計に投じる 　この日から･････ おわりに 謝辞 参考文献 用語集