内容
教育の明日を拓く初の教育実践学の書。
『知』の術を探り、『情』の心を磨き、『意』の道を歩む教師論。
理論と実践が往還する教育実践学が、ここにあります。
~刊行にあたっての著者の言葉より~
私は、人間の根源にある、生きていることの懐かしさに思わず涙するような心と心が紡ぎ合った教育活動をめざして43年間、教師としての道を歩んできました。
ある先輩に「実行という行為には、どんな場合でも理論より豊かなものが含まれている。私たち教師は、理論より実行を重んじる実行家でなくてはならない。私たちの強みは具体をもつことである。私たちは抽象を欲しない。自分の実践につまずき迷う教師、そういう教師こそ未来につながる指導をすることができる」と教えられ、教育実践学の創造をめざして歩んできました。
本書では、愛媛新聞のコラム『四季録』に連載された『平成坊っちゃん物語』を紹介しつつ、教科指導、学級経営、いじめ指導、部活動等のさまざまな実践事例を紹介しています。
愛する子どもたちに「てまひまかける」世界を掲載させていただきました。
忍び、我慢し、待つせつなさを何度も味わい、その度に、「おまえに教師として生きる『覚悟』はあるのか」と自問自答しながら生きてきた事例ばかりです。
著者の「わたし」がみえる教育学の本は、この本がわが国では初めてではないかと自負しております。
是非、手に取ってお読みいただきたい一冊です。