超伝導の基礎 第3版
丹羽 雅昭 著
内容
目次
第1章 超伝導研究史 第2章 超伝導の実験事実 2.1 完全電気伝導性 2.2 完全反磁性 2.3 臨界磁場 2.4 比熱 2.5 熱電気効果 2.6 永久電流・フラクソイドの量子化 2.7 Josephson効果 第3章 超伝導の現象論I−初期の理論 3.1 超伝導体の熱力学 3.2 Gorter-Casimirの2流体モデル 3.3 Londonの現象論 3.3.1 London方程式 3.3.2 London方程式の解 [ I ]板状超伝導体 [ II ]円筒状超伝導体 [ III ]球状超伝導体 3.3.3 London理論の物理的意義 3.4 Pippardの現象論 第4章 超伝導の現象論II−GL理論 4.1 相転移に関するLandauの一般論 [ I ]α4>0の場合 [ II ]α4=0の場合 [ III ]α4<0の場合 4.2 超伝導のGinzburg-Landau自由エネルギー 4.3 Ginzburg-Landau方程式 4.3.1 Ginzburg-Landau方程式の導出 4.3.2 Ginzburg-Landau方程式の極形式 4.3.3 磁場のない場合のGL方程式 4.4 GL理論における2つの特性長さ 4.5 GLパラメータと無次元化されたGL方程式 4.5.1 Ginzburg-Landauパラメータ 4.5.2 無次元化されたGinzburg-Landau方程式 4.6 フラクソイドの量子化 4.7 表面エネルギー [ I ]κ≪1の場合 [ II ]κ≫1の場合 第5章 2種類の超伝導体の磁気的振る舞い 5.1 第I種超伝導体の磁化過程 5.2 反磁場係数 [ I ] 円筒状超伝導体の場合 [ II ] 球状超伝導体の場合 5.3 中間状態 [ I ] 球状超伝導体の場合 [ II ] 板状超伝導体の場合 5.4 第II種超伝導体の磁化過程 5.5 第II種超伝導体における臨界磁場と混合状態 5.5.1 下部臨界磁場 5.5.2 Londonモデルにおける下部臨界磁場 5.5.3 上部臨界磁場 5.5.4 混合状態 [ I ]Hc1からのアプローチ [ II ]Hc2からのアプローチ 5.6 渦糸の運動 5.6.1 渦糸に作用する力 5.6.2 磁束フロー状態 5.7 渦糸のピン止め 5.7.1 ピン止めと磁束クリープ 5.7.2 Anderson-Kim理論 第6章 微視的理論への準備 6.1 第2量子化 6.1.1 Bose粒子に対する数演算子 6.1.2 Fermi粒子に対する数演算子 6.1.3 場の演算子 [ I ]Bose場の演算子 [ II ]Fermi場の演算子 6.1.4 場の量子論における3つの描像 6.2 自由粒子系の性質 6.2.1 統計力学の復習 6.2.2 自由粒子の分配関数と分布関数 [ I ]Bose粒子の場合 [ II ]Fermi粒子の場合 6.2.3 状態密度 6.2.4 自由Bose粒子系の性質 6.2.5 自由Fermi粒子系の性質 6.3 電子−フォノン相互作用 6.3.1 格子振動 6.3.2 格子振動の量子化−フォノン 6.3.3 遮蔽効果 6.3.4 電子−フォノン相互作用 第7章 超伝導の微視的理論I−BCS-Bogoliubov理論 7.1 電子間の引力相互作用 7.2 Cooper対 7.3 対演算子 7.4 BCS基底状態 7.5 BCS還元ハミルトニアンと基底状態エネルギー 7.6 励起状態 7.6.1 1粒子励起エネルギー 7.6.2 Bogoliubov-Valatin変換 7.7 超伝導状態における熱力学的性質 7.7.1 平均場近似 7.7.2 有限温度におけるギャップ関数の振る舞い 7.7.3 超伝導状態における熱力学的物理量の計算 7.8 準粒子の遷移過程 7.8.1 準粒子に対する状態密度 7.8.2 外場に対する超伝導体の振る舞い 7.9 超伝導体の電磁力学 7.9.1 弱い磁場に対する電子系の線形応答 7.9.2 完全反磁性の条件 7.9.3 London超伝導体による電磁波の吸収 7.9.4 Meissner効果に対する微視的理論 第8章 超伝導の微視的理論II−Green関数法 8.1 Green関数 8.1.1 数学的定義 8.1.2 物理的定義 8.2 有限温度におけるGreen関数 8.3 超伝導のGor'kov理論 8.3.1 一般的定式化 8.3.2 空間的に一様な場合の解 8.4 Ginzburg-Landau方程式の微視的理論からの導出 8.5 BCS理論の拡張 8.5.1 電子—フォノン相互作用の精密化 8.5.2 Coulomb反発相互作用の転移温度に及ぼす準粒子トンネル 第9章 超伝導体におけるトンネル効果 9.1 量子力学的トンネル効果 9.2 常伝導体/絶縁体/常伝導体接合 9.3 常伝導体/絶縁体/超伝導体接合 9.4 超伝導体/絶縁体/超伝導体接合における準粒子トンネル 9.5 Josephson効果 9.5.1 Josephson効果の現象論 9.5.2 Josephson接合のエネルギー 9.5.3 ゲージ不変な位相差 9.5.4 磁場下にある単一Josephson接合 [ I ]トンネル電流が反磁性電流に比べ無視できる場合 [ II ]トンネル電流が反磁性電流に比べ無視できない場合 [ III ]位相差が時間に依存する場合 9.5.5 2つの並列Josephson接合系−SQUIDの原理 9.5.6 Josephson効果の微視的理論 付録A 複素関数概論 A.1 複素数と複素関数 A.2 複素関数の微分 A.3 複素積分 A.4 留数公式と留数定理の定積分への応用例 付録B 特殊関数I B.1 ガンマ関数,ベータ関数,ディ・ガンマ関数 B.1.1 ガンマ関数 B.1.2 ベータ関数 B.1.3 半整数値を変数とするガンマ関数 B.1.4 D次元球の体積と表面積の公式 B.1.5 ガンマ関数の無限乗積表現 B.1.6 ディ・ガンマ関数 B.2 Riemannのゼータ関数とAppell関数 B.2.1 Riemannのゼータ関数 B.2.2 Appell関数 付録C 特殊関数II C.1 Bessel方程式とBessel関数 C.2 Bessel関数の漸化式と微分公式 C.3 Bessel関数の母関数 C.4 変形Bessel関数 C.5 球Bessel関数 付録D BCS理論で用いられる積分公式,級数公式の証明 付録E 楕円積分と楕円関数 E.1 楕円積分 E.2 楕円関数 E.2.1 Jacobiの楕円関数 E.2.2 振幅関数 E.2.3 Jacobiの楕円関数の微分公式 E.2.4 楕円関数の一般的定義 E.2.5 楕円■(テータ)関数 E.2.6 式(5.213)の証明 付録F 単位系と物理定数表・数学定数 F.1 CGS-Gauss単位系とMKSA単位系 F.2 物理定数表 F.3 数学定数 参考文献 索 引
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