内容
「分子標的抗がん薬」は2000年初頭に登場し,そのごものすごい勢いで増えています.
本書では,新しい作用が増え,理解しづらい分子標的薬を「細胞外,細胞内,核内」と3つに整理してわかりやすく解説.「免疫チェックポイント阻害薬」についてもわかりやすいイラストで解説した.「分子標的抗がん薬」にはじめて取り組む方・整理して俯瞰したい方にもおすすめの「みてわかる」解説書です.
【第1章】 がん細胞にはたらかない抗がん薬ってあるの?
1.分子標的抗がん薬のあたらしい考え方
2.がん細胞に対する免疫応答と免疫チェックポイント分子標的薬
3.抗がん薬がはたらく細胞はがん細胞の他にあるの?
【第2章】 分子標的抗がん薬の特徴とメカニズム
1.細胞外で作用する薬
・抗体薬:リガンド標的薬
・抗体薬:膜受容体標的薬
・抗体薬:免疫チェックポイント分子標的薬
・抗体薬:膜上分化抗原標的薬
2. 細胞質内で作用する薬:受容体型分子を標的にした薬
・小分子薬:受容体型チロシンキナーゼ標的薬
3. 細胞質内で作用する薬:非受容体型分子を標的にした薬
・小分子薬:非受容体型チロシンキナーゼ標的薬
・小分子薬:セリン・スレオニンキナーゼ等標的薬
・小分子薬:プロテアソーム標的薬
4. 細胞質内で作用する薬:受容体型・非受容体型分子を標的にした薬
・小分子薬:マルチキナーゼ標的薬
5. 細胞核内で作用する薬:核内分子を標的にした薬
・小分子薬:細胞核内分指標薬
6. 分子標的抗がん薬どうしの併用療法
【第3章】 各論を踏まえたがん化学療法総論
1. 遺伝子情報とがん化学療法
2. 投与された抗がん薬の作用に関わる因子
3. 支持療法とがん化学療法
【Column】
○薬効に関わる遺伝子型理解のコツ
○コンパニオン診断薬
○殺細胞性抗がん薬の作用機序
○抗体薬と小分子薬に特徴的な語尾
○リキッドバイオプシー