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「差別はいけない」とみんないうけれど。

綿野 恵太  著

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価格 \2,420(税込)         

発行年月 2019年07月
出版社/提供元
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 316p
大きさ 19cm
ジャンル 和書/社会科学/社会学/社会組織・社会集団
ISBN 9784582824896
商品コード 1030549725
NDC分類 361.8
基本件名 社会的差別
本の性格 学生用
新刊案内掲載月 2019年08月4週
書評掲載誌 日本経済新聞 2019/09/07、毎日新聞 2019/11/24
商品URL
参照
https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1030549725

著者紹介

綿野 恵太(著者):1988年大阪府生まれ。元出版社勤務。詩と批評『子午線』同人。

内容

セクハラや差別が跡を絶たないのは、「差別はいけない」と叫ぶだけでは、解決できない問題がその背景にあるからだろう。反発・反感を手がかりにして、差別が生じる政治的・経済的・社会的な背景に迫る。「週刊読書人」論壇時評で注目の、気鋭のデビュー作。

【詳細内容紹介】
足を踏んだ者には、踏まれた者の痛みはわからない。「足を踏まれた!」と誰かが叫び、足を踏んだ人間に抗議するのは当然である。しかし、自分の足は痛くない私たちも、誰かの足を踏んだ人間を非難している。「みんなが差別を批判できる時代」に私たちは生きている。だから、テレビでもネットでもすぐに炎上騒ぎになるし、他人の足を踏まないように気をつけて、私たちは日々暮らしている。このような考え方は、「ポリティカル・コレクトネス(ポリコレ、PC、政治的正しさ)」と呼ばれている。けれども、世の中には「差別はいけない」という考えに反発するひともいる。ポリコレはうっとおししい……正しさを考えるだけで息が詰まる……ハラスメントだってわざとやったわけじゃない……。セクハラ、パワハラは無くすべきだし、ヘイトスピーチを書き込んではいけない。それは大前提だ。しかし、ポリコレへの反発・反感が存在するのにはそれ相応の理由があるはずだ。みんながポリコレを自覚して、合理的に行動すれば、差別はなくなるのだろうか。もっとも人間はそんなに賢い生物ではないかもしれない。セクハラや差別が後をたたないのは、「差別はいけない」と叫ぶだけでは、解決できない問題がその背景にあるからだろう。本書は反発・反感を手がかりにして、差別が生じる政治的・経済的・社会的な背景に迫っていきたい。

【目次】
まえがき
 ??みんなが差別を批判できる時代
(アイデンティティからシティズンシップへ)

第一章 ポリティカル・コレクトネスの由来
第二章 日本のポリコレ批判
第三章 ハラスメントの論理
第四章 道徳としての差別
第五章 合理的な差別と統治功利主義
第六章 差別は意図的なものか
第七章 天皇制の道徳について

あとがき

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