憲法入門!市民講座
大久保 卓治, 小林 直三, 奈須 祐治, 大江 一平, 守谷 賢輔, 浅野 宣之, 若狭 愛子, 下村 誠, 辻 雄一郎 著
著者紹介
内容
目次
はしがき 第1講 日本の憲法の位置づけは? [浅野 宜之] はじめに Ⅰ そもそも憲法とは なぜ憲法をつくるの?/立憲主義ってことばを聞くけど、何なの?/ 近代立憲主義と、現代立憲主義とでは違いがあるの?/ 立憲主義と民主主義/憲法を守るべき人は誰ですか? Ⅱ 大日本帝国憲法 Ⅲ 日本国憲法制定 日本国憲法の制定まで/日本国憲法は「押しつけ憲法」なのか/ 八月革命説/憲法改正と日本国憲法 IV 日本国憲法の三原理と天皇 おわりに ■懇親会にて―アジアの憲法 第2講 憲法を支える平和主義とは? [大江 一平] はじめに Ⅰ 日本国憲法の平和主義と9条の意義 平和主義と国際法/9条の成立経緯/9条をめぐる議論/ 自衛隊に関する判例 Ⅱ 自衛隊と日米安全保障条約 自衛隊と文民統制/日米安全保障条約をめぐる問題/ 米軍基地の負担をめぐる問題/自衛隊の海外派遣/ 冷戦後の日米安保体制/集団的自衛権をめぐる問題 おわりに 第3講 国会って何するところ? [小林 直三] はじめに Ⅰ 権力って分ければよいの? Ⅱ 国会って、どんなところ? 国民の代表機関/国権の最高機関/国の唯一の立法機関 Ⅲ 国会の組織と権限について 二院制/常会・臨時会・特別会/国会の権能と議院の権能 Ⅳ 国会議員の特権? 歳費特権/不逮捕特権/免責特権 Ⅴ 国の財政について 財政民主主義/租税法律主義/予算と決算/公金支出の禁止 おわりに ■講師控室にて―国政調査権のあり方 第4講 内閣にとって法は首輪?それとも道具? [若狭 愛子] はじめに Ⅰ 行政権って実はオールラウンダー? 控除説/国家行政組織/行政委員会 Ⅱ 議院と内閣、本当はどっちが強い? 議院内閣制/内閣の責任/衆議院の解散 Ⅲ 内閣ってどんな組織? 文 民/内閣総理大臣/国務大臣/内閣の総辞職 Ⅳ 内閣の仕事って何? 内閣の権限/権限の行使 おわりに 第5講 裁判所の役割って何だろう? [大久保 卓治] はじめに I 司法権って何だろう? 司法権の概念/司法権の範囲はどこまで?/司法権にも限界がある Ⅱ 裁判所の組織や権限について確認しておきましょう Ⅲ 司法権の独立って聞いたことがありますか? 司法権の独立って何でしょう?/司法権の独立は守られてきた? Ⅳ 裁判への市民のかかわり方 裁判は公開される/刑事裁判に市民が参加する? Ⅴ 憲法の番人としての裁判所 裁判所が憲法の番人であるということ/違憲審査制度いろいろ/違憲判決が出たら? おわりに 第6講 自分たちのことは自分たちで決める!―地方自治 [下村 誠] はじめに Ⅰ 「自分たち」とは誰のこと? Ⅱ 地方公共団体とはどのような団体? 地方公共団体というためには何が必要?/ 地方公共団体にはどのような権能(自治権)が認められる?/ 地方公共団体はどのような組織になっている? Ⅲ 「自分たちのこと」とはどのようなこと? それを、どのように「決める」? Ⅳ 誰に対する宣言? おわりに 第7講 人権はどこからやってきた?誰のもの?―人権の歴史・享有主体性 [大江 一平] はじめに Ⅰ 基本的人権の性質とその保障の歴史 基本的人権とは何か?/基本的人権保障の歴史 Ⅱ 基本的人権は誰のものか?―人権の享有主体性 「日本国民」の範囲はどうやって決定するのか?/ 天皇・皇族/法人/未成年者/外国人 おわりに ■とある先生の研究室にて―マイノリティの権利 [守谷 賢輔] 第8講 人権ってどこまで認められるのでしょう? [大久保 卓治] はじめに Ⅰ 人権にも限界はあるのでしょうか? 人権には制限があるってどういうことだろう/ 公共の福祉ってどういう意味だろう?/ 公共の福祉の判断は具体的にどのように行われているのだろう/ 「二重の基準論」という考え方はどのようなものだろう/ 二重の基準論の根拠って何だろう Ⅱ 憲法の人権保障は、どんな場面で適用されるのでしょう? 憲法の人権保障が及ぶ場面とは/この問題の考え方/ 裁判所はどう考えているのでしょう おわりに 第9講 憲法に書かれていない権利は認められるか? [奈須 祐治] はじめに Ⅰ 個人1人ひとりの価値を大切にすること 個人の尊重/生命の権利/幸福追求権の法的意義/ 幸福追求権によって保障される権利 Ⅱ 国民みんなを「等しく」扱うことの意味 「平等」とは何か?/人種などの「後段列挙事由」について/判例 おわりに 第10講 思想・良心や信教って、本当に自由なの? [小林 直三] はじめに Ⅰ 思想および良心の自由の条文って珍しい? Ⅱ 思想・良心の自由って? 思想と良心/沈黙の自由/不利益な取り扱いの禁止/保障の限界 Ⅲ 信教の自由って? 明治憲法でも保障されていた?/信仰の自由/宗教的行為の自由/ 宗教的結社の自由/信教の自由の保障の限界 Ⅳ 政治と宗教の関係について 人権か制度か/目的効果基準 おわりに 第11講 表現の自由ってどういうもの? [大江 一平] はじめに Ⅰ 表現の自由の意義 表現の自由が強く保障されるのはなぜ?/知る権利/報道の自由・取材の自由/ 通信の秘密/放送の自由/インターネット上の表現の自由 Ⅱ 表現の自由の制約はどこまで可能か? 検閲の禁止/表現内容に対する規制―表現内容規制/ 表現内容中立規制(時・場所・態様の規制) Ⅲ 集会・結社の自由 集会の自由/結社の自由 おわりに 第12講 「高尚な」学問の自由と「身近な」教育の自由? [守谷 賢輔] はじめに Ⅰ 学問の自由 なぜ学問の自由を保障すべきか?/ 学問のためなら何でも許される?―内容と限界/大学の自治って何? Ⅱ 教育の自由 勉強をしたら将来役に立つ?/「教育の自由」は誰のもの?/ 教育の内容と方法を決定できるのは誰?―教育権論争/ タダを要求できるのはどこまで?―義務教育の無償 おわりに 第13講 経済的自由とはいかなる自由でしょうか? [浅野 宜之] はじめに Ⅰ 職業選択の自由とは何でしょうか 職業選択の自由と営業の自由/規制目的二分論の内容/ 規制目的を分けることと規制に対する違憲審査の基準/主要な判例 Ⅱ 居住・移転の自由とは何でしょう Ⅲ 財産に対しても権利をもっているの? 財産権とは、どういう意義をもっているのでしょう/ 財産権の制限について、裁判ではどのように判断されてきたのでしょう/ 私有財産を公共のために用いるとは? おわりに 第14講 「健康で文化的な最低限度の生活」について考える! [奈須 祐治] はじめに Ⅰ 憲法は「生きる権利」を保障するのか? 総説/25条1項と2項の関係/生存権の法的性格/判例 Ⅱ 国民みんなが学ぶ機会を求めて 総説/教育を受ける権利の性格/学習指導要領の法的性格/義務教育の無償 Ⅲ なぜ働く人びとは「団結」するのか? 総説/勤労の権利と義務/勤労条件法定主義・児童の酷使禁止/ 労働基本権/公務員の労働基本権 おわりに 第15講 憲法は刑事手続についてどう定めている? [辻 雄一郎] はじめに Ⅰ 奴隷、予知能力、そして自然災害 Ⅱ 適正手続の保障 Ⅲ 身体の拘束に対する保障 Ⅳ 証拠の収集・黙秘権・自白・交通事故について 行政調査と刑事手続の相違/証人審問権と証人喚問権―真実はひとつ?/ 拷問器具そして死刑は残虐な刑罰か Ⅴ 公平な裁判所の迅速な公開裁判 弁護人を依頼しよう/刑罰法規の不遡及と二重の危険の禁止 おわりに 索引 【資料】 日本国憲法
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