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牛疫~兵器化され、根絶されたウイルス~

アマンダ・ケイ・マクヴェティ, 城山英明  著

山内一也  翻訳
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価格 \4,400(税込)         

発行年月 2020年05月
出版社/提供元
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 8p,269p,57p
大きさ 20cm
ジャンル 和書/生命科学、医学、農学/農学/獣医学
ISBN 9784622088875
商品コード 1031594723
NDC分類 649.5
基本件名 家畜伝染病
本の性格 学術書
新刊案内掲載月 2020年06月4週
書評掲載誌 日本経済新聞 2020/06/27、朝日新聞 2020/08/16
商品URL
参照
https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1031594723

著者紹介

アマンダ・ケイ・マクヴェティ(著者):歴史学者。2006年にカリフォルニア大学で博士号を取得。マイアミ大学歴史学准教授を経て、現在、マイアミ大学歴史学教授。専門は米国の外交政策と国際組織の歴史。「国際関係・科学・環境問題の交差点」に関心を持つ。著書にEnlightened Aid: U. S. Development as Foreign Policy in Ethiopia (Oxford University Press, 2012)、The Rinderpest Campaigns: A Virus, Its Vaccines, and Global Development in the Twentieth Century (Cambridge University Press, 2018, 『牛疫』山内一也訳、城山英明協力、みすず書房)がある。研究成果をDiplomatic HistoryやThe Journal of the Gilded Age and Progressive Eraなどで発表している。
城山英明(著者):1965年、東京都生まれ。東京大学法学部卒業。同大助手、東京大学大学院法学政治学研究科講師、助教授を経て、現在、東京大学大学院法学政治学研究科教授。2010-2014年に東京大学政策ビジョン研究センター長、2014-2016年に東京大学公共政策大学院院長を務める。専門は行政学、国際行政論、科学技術と公共政策。主要業績に『科学技術と政治』(ミネルヴァ書房、2018)『国際行政論』(有斐閣、2013)『国際行政の構造』(東京大学出版会、1997)『国際援助行政』(東京大学出版会、2007)編著に『中央省庁の政策形成過程』(中央大学出版部、1999)『法の再構築III 科学技術の発展と法』(東京大学出版会、2007)『科学技術ガバナンス』(東信堂、2007)『政治空間の変容と政策革新(1)政策革新の理論』(東京大学出版会、2008)等がある。
山内一也(翻訳):1931年、神奈川県生まれ。東京大学農学部獣医畜産学科卒業。農学博士。北里研究所所員、国立予防衛生研究所室長、東京大学医科学研究所教授、日本生物科学研究所主任研究員を経て、東京大学名誉教授、日本ウイルス学会名誉会員、ベルギー・リエージュ大学名誉博士。専門はウイルス学。主な著書に『エマージングウイルスの世紀』(河出書房新社、1997)『ウイルスと人間』(岩波書店、2005)『史上最大の伝染病 牛疫 根絶までの四〇〇〇年』(岩波書店、2009)『ウイルスと地球生命』(岩波書店、2012)『近代医学の先駆者――ハンターとジェンナー』(岩波書店、2015)『はしかの脅威と驚異』(岩波書店、2017)『ウイルス・ルネッサンス』(東京化学同人、2017)『ウイルスの意味論――生命の定義を超えた存在』(みすず書房、2018)などがある。訳書にマクヴェティ『牛疫』(みすず書房、2020)など。

内容

そのウイルスを制御する力を得たとき、ある人々は根絶を夢想し連帯を訴え、ある人々はそれを兵器に変えた。紆余曲折の歴史をたどる。

牛疫は、数週間で牛の群れを壊滅させる疫病である。徹底的な検疫と殺処分しか防ぐ手段がなく、その出現以来、この疫病は人々に恐れられてきた。
ところが20世紀初め、牛疫ウイルスをワクチンにできるとわかると、牛疫と人々の関係が変わり始める。恐るべきウイルスは、制御可能な力に変わったのだ。
宿主にワクチンで免疫を与えれば、地域からウイルスを排除できる。ある国での成功が他の国でのキャンペーンを誘発し、その先に地球上からの根絶という夢が生まれた。しかしその道のりは、各国の利害にたびたび翻弄されることになった。
その一方で、ワクチンの誕生は、自国の牛を守りながらウイルスで別の地域の食糧生産を攻撃できることを想像させた。一部の国々は第二次世界大戦中に生物兵器研究を開始する。研究は、大規模な根絶キャンペーンの陰で、時にはキャンペーンを主導する国によって、戦後も続けられた。
牛疫は、人類が根絶に成功した2種のウイルスの内の一つである。牛疫は、根絶に至る最後の150年間に、国際的な連帯の意義を示し、そして科学技術があらゆる目的で利用されうることを示した。疫病との戦いを記録し、科学研究のあり方を問う、必読の書。

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