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芸術家と医師たちの世紀末ウィーン~美術と精神医学の交差~
古川真宏
著
発行年月 |
2021年03月 |
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言語 |
日本語 |
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媒体 |
冊子 |
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ページ数/巻数 |
287p,67p |
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大きさ |
20cm |
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ジャンル |
和書/人文科学/芸術/美術理論・美術史 |
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ISBN |
9784622089858 |
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商品コード |
1032811108 |
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NDC分類 |
702.346 |
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本の性格 |
学術書 |
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新刊案内掲載月 |
2021年04月4週 |
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商品URL
| https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1032811108 |
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著者紹介
古川真宏(著者):1981年青森県生まれ。国際基督教大学教養学部人文科学科卒業。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程修了。専門は、世紀末ウィーンを中心とした西洋美術史、美学。京都造形芸術大学、大阪成蹊大学等で非常勤講師。著書に『芸術家と医師たちの世紀末ウィーン』(みすず書房、2021年)、『ウィーン 総合芸術に宿る夢』(共著、竹林舎、2016年)、『芸術理論古典文献アンソロジー西洋篇』(共著、藝術学舎、2014年)。論文に「肖像としての人形:オスカー・ココシュカのアルマ人形をめぐる一考察」(『ディアファネース』第6号、2019年)、「アルフレート・クービンにおける夢と記憶:1909年から1930年代の作品と言説を中心に」(『美学』第69巻、第1号、2018年)など。
内容
19-20世紀転換期のウィーンで花開いた〈世紀末ウィーン〉と精神分析。価値観をゆるがす二つの文化が、近代化の進むこの中欧の都において同時に興ったのは、偶然ではない。
本書で俎上に載せられるのは、〈世紀末ウィーン〉を体現する芸術家の面々とその代表作である.クリムトの描く女性たちとヒステリーや神経衰弱の身体表象、分離派館(オルブリッヒ)とプルカースドルフ・サナトリウム(ホフマン)の白い建築と「近代生活からの避難所」、「芸術的な改良服」と「モードかスタイルか」の議論、造形における装飾(分離派)と無装飾(ロース)の論争とセクシュアリティ、ココシュカのアルマ人形と「投影」、クービンの夢と記憶「二次加工」――このように、芸術と精神医学の関係性が入念な資料読解のもとに跡づけられ、さらにその先へと考察がおしすすめられてゆく。
気鋭の美学研究者が、西洋美術史における〈モデルネ〉の分析に挑む、清新な世紀末ウィーン論。