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ボーアとアインシュタインに量子を読む~量子物理学の原理をめぐって~

山本義隆  著

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価格 \6,930(税込)         

発行年月 2022年09月
出版社/提供元
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 2p,617p
大きさ 22cm
ジャンル 和書/理工学/物理学/理論物理学
ISBN 9784622095132
商品コード 1034871422
NDC分類 421.3
基本件名 量子力学
本の性格 学術書
新刊案内掲載月 2022年10月3週
書評掲載誌 毎日新聞 2022/10/29
商品URL
参照
https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1034871422

著者紹介

山本義隆(著者):1941年、大阪生まれ。学校法人駿台予備学校勤務。科学史家。著書に、『重力と力学的世界』(現代数学社、1981、ちくま学芸文庫、全2巻、2021)、『熱学思想の史的展開』(現代数学社、1987、新版、ちくま学芸文庫、全3巻、2008-2009)、『古典力学の形成』(日本評論社、1997)、『磁力と重力の発見』全3巻(みすず書房、2003、パピルス賞・毎日出版文化賞・大佛次郎賞受賞)、『一六世紀文化革命』全2巻(みすず書房、2007)、『世界の見方の転換』全3巻(みすず書房、2014)、『近代日本一五〇年』(岩波新書、2018、科学ジャーナリスト賞受賞)、『小数と対数の発見』(日本評論社、2018、日本数学会出版賞受賞)、『リニア中央新幹線をめぐって』(みすず書房、2021)、ほか。訳書・編訳書に、カッシーラー『現代物理学における決定論と非決定論』(学術書房、1994、改訳新版、みすず書房、2019)、『ニールス・ボーア論文集(1)因果性と相補性』『ニールス・ボーア論文集(2)量子力学の誕生』(山本義隆編訳、岩波文庫、1999-2000)、ほか。

内容

よく知られるとおり、量子力学の誕生は客観性や状態といった基本概念の意味を変えてしまった。現象の背後の「真のメカニズム」を問うことの意義自体も切り崩され、物理法則とは何であるかをめぐる変革がもたらされた。本書は、そのような変革の時代の主要な科学論文を読み込み、量子物理学の建設に携わった人々がその時・その場で何を考えていたのかをつぶさに辿る。
今日の教科書では顧みられなくなった根底的な模索や問いの数々が、そこにはあった。量子論の枠組みを通して初めて発見された現象の不可思議さ、規格外の理論の可能性に、この時代の俊才異才たちが出遭い、戸惑い、行き詰まり、打開した道のりを、読者は圧倒的な臨場感とともに追体験するだろう。そしてその途上で、量子の理論の骨組みにかつてない確かな手ごたえを感じるだろう。実際、量子物理学はそのようにして受容されていったのだ。
本書はボーアとアインシュタインという二人の巨人の思索を軸にして書かれている。二人はときに直接衝突しながら、それぞれの苦闘を通して異なる物理観へと辿り着く。ある意味でその片方の物理観の上に、以降の物理学が増築されていくことになったが、本書の立場は勝利者史観ではない。ここに見るアインシュタインとボーアの思想の変遷は、相異なる二つの筋道でありながら終始絡み合い、さながらこの時期の物理学を貫いて伸び続ける二重螺旋のようだ。

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