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アタッチメントと新規蒔き直し~ジョナサン・ペダー論文集~
ジョナサン・ペダー
著
ゲイリー・ウィンシップ
編
筒井亮太
翻訳
発行年月 |
2023年08月 |
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言語 |
日本語 |
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媒体 |
冊子 |
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ページ数/巻数 |
13p,223p,18p |
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大きさ |
22cm |
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ジャンル |
和書/人文科学/心理学/臨床心理・精神療法 |
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ISBN |
9784622096306 |
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商品コード |
1036427195 |
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NDC分類 |
146.8 |
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本の性格 |
学術書 |
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新刊案内掲載月 |
2023年09月4週 |
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商品URL
| https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1036427195 |
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著者紹介
ジョナサン・ペダー(著者):(Jonathan Pedder)1937-2010。精神科医(MRCP、FRCPsych)、精神分析家。王立ベスレム病院とモーズレイ病院の元コンサルタント心理療法家(1980-1996)、英国精神分析協会会員、国民保健サービス(NHS)における精神分析的心理療法協会(APP)の創設メンバー。心理療法に関するラグビー会議の初期から王立精神医学会の代表として、またその後、英国心理療法常設会議の評議員として公的部門における心理療法の発展に貢献した。アンソニー・ベイトマン、デニス・ブラウンとの共著にIntroduction to Psychotherapy, 4th edition(Routledge 2010)がある。*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
ゲイリー・ウィンシップ(編者):(Gary Winship)ノッティンガム大学教育学部准教授、修士課程トラウマ研究コースリーダー。同大学メンタルヘルス研究所シニアフェロー兼アートコーディネーター。UKCP登録精神分析的心理療法家、NMC登録精神保健看護師。*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
筒井亮太(翻訳):(つつい・りょうた)臨床心理士。たちメンタルクリニック/上本町心理臨床オフィス。訳書 スチュワート『精神分析における心的経験と技法問題』(金剛出版 2020)ホームズ『アタッチメントと心理療法』(共訳 みすず書房 2021)カッツ『精神分析フィールド理論入門』(共訳 岩崎学術出版社 2022)ドゥシンスキー/ホワイト編『アタッチメントとトラウマ臨床の原点』(誠信書房 2023)ほか多数。*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
内容
〈精神分析家は自分の松明の火を灯しつづける点には長けているが、その火の暖かさを部外者に提供する点にはそこまで長けていない。分析家たちを隠れ家から引きずり出したり、周囲の人たちが分析家に助けを求めるように促したりするのは、多くの場合、外的な事件の圧力のためであった〉
英国独立派を代表する心理療法家、ジョナサン・ペダー。彼は本邦でも広くその著書が読まれ受容されてきたウィニコット、バリント、ボウルビィらのアイデアを独自にブレンドしつつ、伝統にとらわれずに治療論を磨いてきた。本書に収録された論文を通読すれば、ペダーが面接室内では解釈だけでなく、素朴で人間的な接触も重視していることが理解されるだろう。
一方で、ペダーは指導者であり、教育者であった。英国最大のメンタルヘルス専門家養成機関であるモーズレイ病院でコンサルタント心理療法家を務めただけでなく、1970年代に心理療法家の認定プロセスを導入した先駆的組織「ラグビー会議」のメンバーとしても活躍したのである。
ペダーが本書終盤で投げかける問いは、今後も後進によって繰り返し提起されるのではないだろうか――心理療法家は、どのようにして精神医学に影響を与えることができるのか? 20世紀における英国精神分析の普及と発展を支えつづけた心理療法家が遺した、唯一の論文集。