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ゲノム裁判~ヒト遺伝子は誰のものか~
ジョージ・L・コントレラス
著
上原直子
翻訳
発行年月 |
2024年03月 |
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言語 |
日本語 |
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媒体 |
冊子 |
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ページ数/巻数 |
544p |
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大きさ |
20cm |
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ジャンル |
和書/生命科学、医学、農学/基礎医学/病理学 |
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ISBN |
9784622096795 |
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商品コード |
1038058486 |
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NDC分類 |
491.69 |
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本の性格 |
学術書 |
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新刊案内掲載月 |
2024年04月2週 |
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書評掲載誌 |
日本経済新聞 2024/04/27 |
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商品URL
| https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1038058486 |
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著者紹介
ジョージ・L・コントレラス(著者):(Jorge L. Contreras)ユタ大学法学教授およびヒト遺伝学兼任教授。知的財産法と科学政策に加え、遺伝学とゲノム科学に関する法律について、研究・教育を行っている。科学、法律、政策の一流誌に学術論文が掲載されており、『ニューヨーク・タイムズ』『ウォール・ストリート・ジャーナル』『エコノミスト』『ブルームバーグ』『ワシントン・ポスト』『コリア・タイムス』など世界中のメディアに引用されている。アメリカ政府諮問委員会の委員として、連邦議会で特許法に関する証言を行った経験がある。*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
上原直子(翻訳):(うえはら・なおこ)翻訳家。桐朋学園芸術短期大学演劇専攻を卒業。主な訳書にブルーター/ハリソン『投票の政治心理学』(みすず書房、2023)、シャーロット『事実はなぜ人の意見を変えられないのか』(2019)、ボガード『本当の夜をさがして』(2016)、フィンレイソン『そして最後にヒトが残った』(2013、以上、白揚社)、ウェルズ『旅する遺伝子』(英治出版、2008)、クレイソンほか『オノ・ヨーコという生き方』(ブルースインターアクションズ、2006)、セッチフィールド『世界一恐ろしい食べ物』(エクスナレッジ、2013)がある。*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
内容
科学技術の発展は、人類にとって歓迎すべきことだが、その利用が重大な人権問題につながる場合もある。嘘発見器による冤罪事件や、警察の捜査に利用されるDNA鑑定技術がはらむ諸問題、遺伝子情報を根拠にした差別的扱いなどが代表的だ。
アメリカ自由人権協会(ACLU)科学顧問のターニャ・シモンチェリは、協会が管轄する、科学と人権が交わるこうした問題に、科学的助言を行う立場にあった。そんな彼女は2005年のある日、同僚にこんな相談をする。「<遺伝子特許>には問題がある」。この小さな相談が、世界中の注目を集める歴史的裁判のはじまりだった――。
「ヒト遺伝子に特許は認められるのか?」
このシンプルな問いに、合衆国最高裁が審判を下したのは2013年。足かけ8年の舞台裏には、がん患者や疾患の遺伝的保因者、研究の自由を求める科学研究者、特許で利益を得るバイオ業界、そして原告・被告双方の訴訟弁護士や特許を承認してきた政府の人間、事件を裁く判事たちのさまざまな思いが交錯するドラマがあった。
一私企業がヒト遺伝子利用を独占する。長く定着していたこの慣行に初めて異を唱えた裁判の、手に汗握るドキュメンタリー。
巻末に事件の法的意義の著者解説を収録。