白鯨(シリーズもっと知りたい名作の世界 11)
著者紹介
内容
目次
はしがき(千石英世) 序 ハーマン・メルヴィルの世界への招待(杉浦銀策) メルヴィルの生涯──ペシミズムの根源 『白鯨』批評史──テクスト読みの迷路 おわりに──真の「悲劇」の根源的意味 Ⅰ 19世紀の文学と思想のなかに置いた『白鯨』 1 パラドクシア・アメリカーナ(高山 宏) マニエリスムのメルヴィル 面白過ぎる注釈 「パラドクシア・エピデミカ」 「語源」の語源 驚異を「案内」する 百科の文学、百科は文学 2 散乱する破片──誰が『白鯨』を傑作にしたのか(富山太佳夫) なぜ傑作なのか 破片の混在 作者の意識 のたうちまわるテクスト 3 沈黙のバルキントン──『白鯨』と南部の幻(後藤和彦) 水と死──イシュメールとハックルベリー・フィン 同行異人の行方──クイークェグとジム 南部の人、バルキントン 幻の南部 Ⅱ 20世紀の文学と思想のなかに置いた『白鯨』 4 1920年代のメルヴィル・リヴァイヴァル再考(西谷拓哉) メルヴィル・リヴァイヴァルへ メルヴィルとモダニズム ロレンスとメルヴィル 5 棄子〈すてご〉の夢(橋本安央) 父 女 母 祈り 6 たかが名前、されど──『白鯨』の不在の中心としてのピーコッド族(大島由起子) 大渦の底に羽飾り アメリカン・ゴシックとしての『白鯨』と『ビラヴィド』 我、唯一人逃れて汝に告げんと、全身に刺青を施して来たれり Ⅲ 『白鯨』を21世紀の文学と思想のなかに置く 7 『白鯨』にアニミズムを見る──21世紀に『白鯨』を読むこころみ(堀内正規) 宇宙に微塵に散らばるエイハブ 生成としての海・個体性としての鯨 虹の肯定・アニミズム 生死の場にきらめく白いアニミズム 8 無窮とマニ教──メルヴィルの痕跡(野谷文昭) 『白鯨』のイメージ ボルヘスと『白鯨』 闘争としての『白鯨』 Ⅳ 世界文学のなかに置いた『白鯨』 9 白鯨の迷宮のごとき模様(宇野邦一) クイークェグあるいはパッチワーク 書物としての鯨? ロレンスのアメリカ論 なぜ鯨は白いのか 10 海と陸の間のレヴィアタン──『白鯨』をめぐるドイツ的事情について(前田良三) 怪物的作品と例外的読者 カール・イシュメール・ホッブス アメリカ・帝国・テロリズム 11 「驚くべき精度にして生き写しの」理想の鯨を追求するメルヴィル(マイケル・ダイヤー/櫻井敬人 訳) 『白鯨』を知るために 参考文献 ハーマン・メルヴィル関連年表 メルヴィル、水上の足跡 図版・写真出典一覧 索 引 COLUMN 主な登場人物たち あらすじ メルヴィルとカニバリズム メルヴィルと南北戦争 メルヴィルとエマソン メルヴィルの晩年
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