市場と共同性の政治経済思想
小島 秀信 著
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内容
目次
序 章 一元的経済秩序を超えて――アメリカン・グローバリズムの思想史的考察 1 二〇世紀の終わり? 2 グローバリズムという“思想” 3 グローバリズムとしてのアメリカニズムの形成(1)――植民地時代 4 グローバリズムとしてのアメリカニズムの形成(2)――そして現代へ 5 アメリカニズムの無歴史性 6 アメリカン・グローバリズムの強権的普遍化 7 グローバリズムの弁証法的作用――ベンジャミン・バーバーとフランシス・フクヤマ 第Ⅰ部 市場社会における共同性 第1章 価格と共同性――アリストテレスとアダム・スミス 1 「価格」とは何か 2 アリストテレスの価格論――K・ポランニーを手がかりに 3 モラル・エコノミーにおける価格観 4 ホントとイグナティエフの反論 5 スミスの自然価格論 6 公正基準の観点から見た『国富論』と『道徳感情論』 7 価格における倫理性 第2章 秩序と共同性――初期マルクスとハイエク 1 市場化はアトム化なのか 2 初期マルクスにおける市場社会と共同性 3 ハイエクにおける市場社会と共同性 4 初期マルクスとハイエクの社会哲学の今日的意義 第3章 貨幣と共同性――マルクス、メンガー、ジンメル、K・ポランニー 1 近代経済学における貨幣 2 マルクスにおける貨幣の社会関係的基礎 3 カール・メンガーの貨幣生成論 4 ジンメルの貨幣の哲学 5 共同性に埋め込まれた貨幣へ――K・ポランニーの貨幣観 第4章 交換と共同性――マリノフスキーとモース 1 社交資本論の経済的意義 2 市場社会の二層構造性(1)――マリノフスキーのクラ論 3 市場社会の二層構造性(2)――マルセル・モースの贈与論 4 新たな市場社会の理解によせて――ロバート・パットナムの社交資本論 第Ⅱ部 市場社会における合理性と非合理性 第5章 市場と伝統――バークとハイエク 1 合理主義的啓蒙主義の陥穽 2 文明社会の再神秘化(1)――ハイエクの場合 3 文明社会の再神秘化(2)――バークの場合 4 自由と伝統 第6章 市場と遊戯――ホイジンガとカイヨワ 1 遊戯場としての市場 2 ホイジンガの遊戯論 3 ホイジンガにおける遊戯と聖性――カイヨワとの比較を通じて 終 章 多元的経済秩序に向けて 1 市場社会の基礎 2 近代性の帰結としての“情緒的空虚感” あとがき 引用文献一覧 人名索引
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