内容
~多彩な研究分野と食の現場から学ぶ~
作る・食べる・通わせる――3つのテーマ別に、文系・理系の枠を取り払い、さらには学術・実践の壁を越えて、「和食」という営みの総体を捉える「和食文化学」の試み。「学びの道しるべ」として編集された本書は、これから和食文化を学ぼうとする読者や、教養課程で和食を教えようとする大学教員のテキストとしても最適書である。
【 目 次 】
第Ⅰ部 作る
語り1 洛中で酒をつくるということ(佐々木晃[語り]・佐藤洋一郎[記録])
1章 耕すということ(佐藤洋一郎)
2章 「和食」のなかの漬物(上田純一)
3章 発酵の原理と和食(渡部邦彦)
4章 酒と米(増村威宏)
5章 「食」と出版文化 ―近世前期における文芸と料理書を中心に―(藤原英城)
コラム1 日本のなかの牧畜文化(諫早直人)
第Ⅱ部 食べる
語り2 命は食にあり(櫻井要[語り]・母利司朗[記録])
6章 俳諧の季語と和食―夏の甘酒、冬の甘酒―(母利司朗)
7章 和食材の食品機能性(中村考志)
8章 ご飯を主食とした和食における「糖代謝」を考える(岩﨑有作)
コラム2 方言と和食文化(小林啓治)
第Ⅲ部 通わせる
語り3 料理屋という食のいとなみ(田村圭吾[語り]・平本毅[記録])
9章 「おもてなし」と和食の質(平本 毅)
10章 まちづくりから食を考える(宗田好史)
11章 イギリス人のみる和食―「食」における日英相互認識の食い違い―(山口エレノア)
12章 ユネスコ無形文化遺産と「和食」―代表一覧表記載を目指す提案書策定の政策過程―(玉井亮子)