朝鮮植民地支配と言語
内容
目次
まえがき 序章 研究史と争点 はじめに 第一節 朝鮮語「抹殺」論の意味と限界 第二節 朝鮮語「近代化」論をめぐって 第三節 植民地期言語運動史に対する評価の問題――「植民地近代」論、「帝国史」研究 第四節 朝鮮語規範化問題――本書の主題 第一章 教育政策からみた「朝鮮語問題」の位相 第一節 「嫌韓」言論のなかの「朝鮮語問題」 第二節 日本語普及政策の展開とその論理 第三節 朝鮮語政策の性格 第二章 近代朝鮮における文字への価値づけとその文脈 はじめに 第一節 文字に対する価値観の交錯 第二節 活字印刷・出版の拡大と統制 第三節 「非近代」的読書と検閲――族譜の位相 第四節 識字と非識字――価値の問題から むすびにかえて 第三章 支持されぬ言語規範――「普通学校用諺文綴字法」(一九一二年)と 「普通学校用諺文綴字法大要」(一九二一年) はじめに 第一節 社会化されぬ言語規範――「普通学校用諺文綴字法」(一九一二年) 第二節 第一回綴字法の限界 第三節 「普通学校用諺文綴字法大要」(一九二一年)への改正 第四節 言語規範の社会的要請と第二回綴字法に対する批判 第四章 「学務局にて頭痛中」――「諺文綴字法」(一九三〇年) 第一節 改正の経緯と内容 第二節 「学務局にて頭痛中」――審議の過程にみる対立の様相 第三節 審議をめぐる言語支配の構造――大委員会における朝鮮語研究会員参加の意味 第四節 第三回綴字法の通用範囲と影響力 第五節 朝鮮総督府「諺文綴字法」の歴史的意味――第三・四章のまとめ 第五章 朝鮮語規範化運動の成功と挫折――朝鮮語学会を中心として はじめに 第一節 朝鮮語研究会時代 第二節 「朝鮮語研究会」から「朝鮮語学会」へ 第三節 朝鮮語規範化運動 第四節 朝鮮語学会事件 むすびにかえて 第六章 「ハングル」に敗れた朝鮮語綴字法――朴勝彬と朝鮮語学研究会をめぐる二、三のこと はじめに 第一節 啓明倶楽部と言語問題 第二節 朝鮮語学研究会創立の経緯と活動の概要 第三節 「三派」から「二派」へ――対立構造の再編 第四節 朴勝彬と言語問題――人物像と言語観 むすびにかえて 第七章 植民地期朝鮮における朝鮮語規範化運動と「伝統」――「訓民正音」・植民地権力、そして「言語運動史」 はじめに 第一節 朝鮮語規範化運動をめぐって 第二節 文字の「伝統」とその顕彰――「ハングルの日」をめぐって 第三節 「訓民正音」/『訓民正音』イメージのゆれ 第四節 植民地権力の対応――賞賛と抑圧の対象 おわりに――解放後南朝鮮/韓国における言語運動史の構築 終章 結論と展望――「言語問題」の歴史化へ向けて 第一節 朝鮮語規範化をめぐる力学の問題 第二節 「文明」と言語支配――理念と手段の乖離 第三節 隠蔽される言語運動史 第四節 「言語問題」の歴史化へ向けて 初出一覧 あとがき 付表 索引
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