著者紹介

内容

目次

まえがき I　植民地社会の発展 第1章　肥沃な東部と乾いた西部――パラグアイの自然と風土 第2章　巨大地方から小国へ――パラグアイの拡大と縮小 第3章　人々はアマゾンからやってきた――グアラニーの大移動 第4章　黄金郷を探して――アスンシオンを築いた征服者たち 第5章　グアラニーとスペイン人との結びつき――エンコミエンダという植民地制度と実態との乖離 第6章　砦から首都へ――16～18世紀アスンシオンの諸相 第7章　アスンシオンからの拡大――都市建設とブエノスアイレスとの分離 II　植民地下のキリスト教ユートピア社会 第8章　2人の修道士の試み――フランシスコ会ミッション 第9章　植民地社会の共通語、そして布教の言語――グアラニー語をめぐって 第10章　拡散・一極集中・拡大――イエズス会ミッション建設の変遷 第11章　安住の地を求めて――グアラニーが経験した三度の移住 第12章　ミッション運営の要――政治組織カビルドと軍事組織ミリシア 第13章　コムネロスの乱――アスンシオン住民とミッション住民との経済対立 第14章　改宗か抵抗か――呪術師ニェスーとイエズス会士の戦い 第15章　農耕、牧畜から書物の印刷まで――ミッション独自の土地制度と特産品 第16章　唯一の輸出品マテ茶――域外との通商 III　近代国家パラグアイの盛衰 第17章　新時代の幕開け――パラグアイの二度の独立 第18章　鎖国政策と国家統合――独裁執政官フランシアの30年 第19章　開放と近代化――アントニオ・ロペスの内政・外交政策 第20章　勝利か死か――パラグアイ戦争の経緯 第21章　瓦礫の山からの再出発――戦後処理と領土割譲 第22章　ヨーロッパ的象徴の活用――パラグアイ国民の形成（1） 第23章　先住民的象徴の活用――パラグアイ国民の形成（2） 【コラム1】マダム・リンチ IV　現代パラグアイの政治的歩み 第24章　チャコ戦争――「国民」としての意識形成 第25章　コロラド党とリベラル党――二大政党制の始まり 第26章　「三位一体」独裁体制の始まり――ストロエスネル体制（1） 第27章　長期独裁と体制の綻び――ストロエスネル体制（2） 第28章　ストロエスネル独裁体制の崩壊と民政移管――民主化の諸問題 V　多民族国家パラグアイの諸相 第29章　戦後復興を目指して――ヨーロッパ移民の導入 第30章　ブラジルグアヨ――ブラジル人移住者とその子孫 第31章　メノナイト――流浪の平和主義者 第32章　生き残りの道を求めて――現代の先住民 第33章　パラグアイにおける日系人社会（1）――発足史 第34章　パラグアイにおける日系人社会（2）――発展史 第35章　パラグアイにおける日系人社会（3）――現状と展望 【コラム2】パラグアイを離れるデカセギ VI　暮らしと社会第36章　クラタ・ジョヴァイ――パラグアイの伝統家屋 第37章　近代都市の誕生――アスンシオン発展史 第38章　サッカーの到来――パラグアイ・サッカー史（1） 第39章　飛躍するサッカー――パラグアイ・サッカー史（2） 第40章　パラグアイ社会と女性――ジェンダー規範の変容の萌芽 第41章　グアラニー語とスペイン語の併用――パラグアイのバイリンガル教育 VII　先住民文化とスペイン文化が織りなす世界 第42章　グアラーニアとポルカ――パラグアイの伝統音楽 第43章　食事はいかが？――パラグアイ料理 第44章　パラグアイ女性が織りなす手仕事――アオポイー、テイポイー、ニャンドゥティー 第45章　アウグスト・ロア・バストス――先住民モチーフの文学 第46章　神々と人間――グアラニーの創世神話 VIII　21世紀のパラグアイ 第47章　素朴で牧歌的――パラグアイ観光の魅力 【コラム3】聖母カアクペーの巡礼 第48章　歴史的な政権交代――2008年大統領選挙を振り返って 第49章　未来の穀物供給国――継続的な食糧供給が可能なパラグアイ 第50章　パラグアイと経済援助――最大の援助国は日本 　あとがき 　写真出所一覧