丸善のおすすめ度
いのちの選別はどうして起こるのか~ER緊急救命室から見たアメリカ~(亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズ 4-16)
トーマス・フィッシャー
著
宮﨑 真紀
翻訳
発行年月 |
2024年01月 |
---|
|
|
言語 |
日本語 |
---|
媒体 |
冊子 |
---|
|
|
ページ数/巻数 |
317p |
---|
大きさ |
19cm |
---|
|
ジャンル |
和書/生命科学、医学、農学/社会医学/公衆衛生学一般 |
---|
|
|
ISBN |
9784750518305 |
---|
|
商品コード |
1037883251 |
---|
NDC分類 |
498.0253 |
---|
|
|
本の性格 |
学生用 |
---|
|
新刊案内掲載月 |
2024年03月1週 |
---|
書評掲載誌 |
日本経済新聞 2024/04/20 |
---|
商品URL
| https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1037883251 |
---|
著者紹介
トーマス・フィッシャー(著者):米国イリノイ州シカゴ出身。ダートマス大学で学んだのち、ハーヴァード大学で公衆衛生の修士号、シカゴ大学で医学博士号を取得。シカゴ大学医療センターに入局後、救急救命医としてER(緊急救命室)に勤務。生まれ育ったアフリカ系アメリカ人の歴史が息づくサウスサイドのコミュニティに貢献している。差別と貧困にあえぐ患者たちに日々触れ、不平等な利益追求型の医療制度は社会を変革することでしか変えられないとの思いを強くし、2010年から1年間、オバマ政権下のホワイトハウス・フェローとして人種的・民族的な医療差別是正に取り組む。また、貧困層や非白人のための医療を改善する起業にも携わる。
宮﨑 真紀(翻訳):英米文学・スペイン語文学翻訳家。東京外国語大学外国語学部スペイン語学科卒業。主な訳書に、ブライアン・スティーヴンソン『黒い司法』、メアリー・ビアード『SPQR ローマ帝国史』、マイケル・ポーラン『幻覚剤は役に立つのか』『意識をゆさぶる植物』(以上、亜紀書房)、ニナ・マクローリン『彼女が大工になった理由』(エクスナレッジ)、ジョルジャ・リープ『プロジェクト・ファザーフッド』(晶文社)、マリアーナ・エンリケス『寝煙草の危険』(国書刊行会)、マネル・ロウレイロ『生贄の門』(新潮文庫)など。
内容
《 シカゴ大学の緊急救命医が告発する[人種差別×医療格差 ]の実態 》
「差別と貧困」が医療ケアに爪を立てる日常に挑み続けた、あるシカゴER医師の葛藤と前進、そして憤懣と挑戦に満ちた熱きドキュメント。
---------
〈 格差が分断する、医療という名の戦場 〉
通院するカネがなくて病状を悪化させた者、銃撃事件に巻き込まれた者、麻薬中毒者……。
救命救急室に担ぎ込まれるのは、社会構造と医療保険制度から取りこぼされた貧困層の黒人ばかり。
──アメリカ型資本主義の価値観は医療システムの中に勝者と敗者を生み続け、“敗者のいのち” は常に軽んじられてしまう。
社会で正義がおこなわれないかぎり、医療もまた、正当に人を救えるものにはなりえない。
これは、私たち日本人にとっても対岸の火事ではない。