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人間になるということ~キルケゴールから現代へ~
須藤孝也
著
発行年月 |
2021年08月 |
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言語 |
日本語 |
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媒体 |
冊子 |
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ページ数/巻数 |
294p |
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大きさ |
19cm |
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ジャンル |
和書/人文科学/哲学/その他の国の哲学 |
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ISBN |
9784753103638 |
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商品コード |
1033522901 |
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NDC分類 |
139.3 |
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本の性格 |
学生用 |
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新刊案内掲載月 |
2021年09月3週 |
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商品URL
| https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1033522901 |
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著者紹介
須藤孝也(著者):須藤孝也 TAKAYA SUTO
1974年、青森県生まれ。1997年、一橋大学社会学部卒業。2000-02年、日本学術振興会特別研究員(DC2)。2010年、一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。博士論文「キルケゴールと『キリスト教界』」により学位取得。この間、セント・オラフ大学キルケゴール・ライブラリー(アメリカ)、コペンハーゲン大学サブジェクティヴィティ研究センター(デンマーク)、ロンドン大学ヒースロップ・カレッジ(イギリス)にて客員研究員を歴任。2014-17年、日本学術振興会特別研究員(PD)。2015-16年、コペンハーゲン大学キルケゴール研究センターにて客員研究員。現在、一橋大学、立教大学、法政大学などで非常勤講師を務める。
著書に『キルケゴールと「キリスト教界」』(創文社、2014年)、訳書にマーク・C・テイラー『神の後に』上・下(ぷねうま舎、2015年)、論文に“Kierkegaard's Reaction to H. N. Clausen”(Kierkegaard Studies Yearbook, De Gruyter, 2017)、「…
内容
西洋には伝統的に「人間になる」というテーマがあった。だが前世紀にはそれを否定して「人間の終焉」が言われるようになった。しかし私たちはほんとうに「人間になる」ということを放棄してしまってよいのだろうか。
人間不在の市場原理に基づく「新自由主義」が、同じく人間不在の「科学」と「政治」を携えて、ほとんど日常化してしまった現代の日本。無力感、虚無感、絶望に落ち込む人が増えている。このような時代において、はたして人間の「人格」や「尊厳」は何によって担保されるのか。
民主主義のひとつの形を体現してきた、現代の北欧社会にも息づくセーレン・キルケゴールの思想。
「実存の哲学者」として陰に陽に、サルトルやハイデガー、アドルノ、デリダ、ドゥルーズといった現代思想家たちに影響を与えたキルケゴールが私たちに送る「人間とは惨めな存在である」というメッセージ。だからこそ、人間には「いたわり(ケア)」が必要なのだ。
19世紀北欧の哲学者キルケゴールとともに、人間不在と人間疎外の経済、政治、科学、教育が私たちを飲み込まんとする今日において、「人間になる」ことはいかにして可能か。気鋭の哲学者による「現代の批判」。