内容
ひきこもり問題は多様な側面を有するため,その概念や理解,個々のケースのアセスメント,治療・支援,予防,支援体制など,論点が多岐にわたるのが特徴である。著者は,精神科医療,地域精神保健福祉,障害者福祉,児童福祉,心理臨床などの領域で治療・援助実践にあたる専門職の資質向上を意図してアセスメントをテーマにした研修に取り組んできた。本書は,多職種が共通して活用し,個人とチームのスキルアップを図りつつ,良質な治療・支援につながるような評価システムを提案するものである。とくにアセスメントと対応が難しいといわれるひきこもりケースに対してのスキルを身に付ければ,その他の諸問題にも十分に応用できる。専門職のスキルアップと,ひきこもりケースへの治療・援助実践の向上に役立つ本。