皮革(かわ)の歴史と民俗
のび しょうじ 著
内容
目次
序 皮革史のポイント―本書の要約 一 皮革は初歩的な事実と技術さえ明らかでありません 二 誕生時から皮革と結びついていた「穢多」 三 「かわ」はどのように研究されてきたか 四 本書が明らかにしたこと 第一部 皮革業の歴史的展開 1章 中世後期“皮”をめぐる歴史民俗 一 郷に従属する獣皮処理 二 地域・村落祭祀の中の“皮” 三 中世鞣し技術の到達点 四 板目皮についての考察 2章 近世後期大坂の皮革・関連業 一 大坂入津原皮の実態 二 後期渡辺村の皮革業段階 三 府域皮田村全域を巻き込む皮革関連業 四 牛馬付属小間物扱い 五 皮革加工業の数々 六 後期中河内で起こったこと―食肉の村の形成 3章 後期原皮流通と渡辺村皮問屋 一 「売支配」皮問屋 二 取引の実際 三 問屋の構成 四 遠隔地原皮集積のあり方 第二部 皮革のモノ語り 4章 毛皮―もう一つの世界公益史 一 毛皮が作ったアメリカ資本主義 二 毛皮の語るサンタン・アイヌ・和人―北方からの日本史 5章 忘れられた日本の沓 綱貫 一 ちょっぴり研究史 二 「綱貫」登場―大和国の場合 三 大坂の綱貫商売 四 綱貫普及の地域差という問題 五 綱貫行商人大和国口吉野下淵久四郎 六 現物の綱貫からさぐる 七 最大の不思議―猪から牛革仕様へ 八 近代の綱貫とその終焉 6章 関西太鼓の歴史的素描 一 諸前提 二 タイコの分類 三 旦那場制の下にある「太鼓」営業・張替権 四 太鼓作り・張替は祭礼に組み込まれた神事 五 太鼓「皮」作り 六 近世初頭~前期の関西の太鼓師たち 七 渡辺村の太鼓屋・細工人 7章 中世銘太鼓の現況 一 若干の予備的考察 二 神仏具と農祭具の「太鼓」邂逅 三 寸胴太鼓という新しい分類 四 どのような種類の中世太鼓が現存するか 8章 蹴鞠と被差別民の技 一 蹴鞠とは 二 現状 三 鞠の構造 四 蹴鞠における沓の問題 五 歴史的な流れ 六 被差別民との深い関わり 第三部 皮革史の基礎知識 9章 「かわ」と皮革史の概説―諸説の批判を通して 一 「かわ」の特質と利用 二 「鞣し」の意味と特性 三 播州高木村と大坂渡辺村 引用・参考文献 皮革史基本文献
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