著者紹介
クリスティーヌ・ル・ボゼック(著者):1947年生まれ。歴史学博士(ルーアン大学)、フランス革命の専門家。
著作に、La Normandie au XVIIIe siècle, Croissance, Lumières et Révolution, Ouest-France, 2002, La Première République 1792-1799, Perrin, 2014, Révolution et religion, Passés Composés, 2021 など。
藤原 翔太(編者):1986年生まれ、島根県出身。2016年トゥールーズ・ジャン・ジョレス大学博士課程修了(フランス政府給費留学)、博士(歴史学)。
現在、福岡女子大学国際文理学部准教授。
著作に、『ナポレオン時代の国家と社会──辺境からのまなざし』(刀水書房、2021年)、『東アジアから見たフランス革命』(共著、風間書房、2021年)、『フランスの歴史を知るための50 章』(共著、明石書店,2020年)など。
内容
パンと武器のために立ち上がれ!
「自由・平等・友愛」の社会を目指したフランス革命は女性たちにとって何を意味したのか。
政治に覚醒した市井の女性たちの「リアル」を明らかにする
フランス革命期の女性といえば、マリー・アントワネット、オランプ・ド・グージュ、ロラン夫人、テロワーニュ・ド・メリクールなどがよく知られている。しかし本書の主役は、これまで注目されていなかった、多様な職業(教師、芸術家、企業経営者……)を営む民衆層の女性たちである。
彼女たちの多くが革命運動の中に引き込まれていくことで、女性の社会的・政治的解放に向けてのかつてない議論を呼び起こした。市井の女性たちが積極的に政治参加していく契機となった「女性運動としてのフランス革命史」を描きだす。