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私たちはどこにいるのか~惑星地球のロックダウンを知るためのレッスン~
ブルーノ・ラトゥール
著
川村久美子
翻訳
発行年月 |
2024年07月 |
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言語 |
日本語 |
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媒体 |
冊子 |
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ページ数/巻数 |
230p |
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大きさ |
20cm |
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ジャンル |
和書/理工学/環境科学・工学/環境科学・工学 |
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ISBN |
9784794812698 |
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商品コード |
1038592364 |
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NDC分類 |
519 |
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本の性格 |
学術書 |
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新刊案内掲載月 |
2024年09月1週 |
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商品URL
| https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1038592364 |
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著者紹介
ブルーノ・ラトゥール(著者):Bruno Latour
ホルベア賞、京都賞受賞など、世界的影響力を持つフランスの哲学者・人類学者。アクターネットワーク理論(ANT)の旗手として著名だが、1992年に『虚構の「近代」』を上梓して以来、ライフワークとして近代文明の批判的検討を行った。著書多数。
内容
地球危機下の世界の姿形をどのように描きうるか?
パンデミックがわれわれに与えた教訓(レッスン)とは?
コロナ・パンデミックによるロックダウン(都市封鎖)の経験は、コミュニティレベルだけでなく個人レベルでもかなりの負荷を私たちに与えた。隔離期間からなんとか安全に抜け出す方法を、個人も国家もひたすら模索してきた。一刻も早くロックダウンを「解除し」、できるだけ早くコロナ以前の「日常」に戻すことが目指された。
もっとも、今回の試練はまた別の教訓(レッスン)を人類に与えている。少なくとも、私たちがテレストリアル(地上的存在)と呼ぶ人々にとってはそうだ。新たな事態を、彼らは敏感に感じ取り始めている。つまり、結局はロックダウンから抜け出すなど誰にもできないということだ。コロナによる健康危機は、実はいま一つのもっと深刻な危機(地球の危機)のなかに埋め込まれているからだ。
しかもそれを、テレストリアルは危機としてではなくチャンスと見ている。テレストリアルを取り巻く世界、彼らを飲み込もうとしている地面(そしてそれを彼らは止められないこと)について理解する機会が、ようやく訪れたのである。本書『私たちはどこにいるのか』は、ラトゥールの近著『地球に降り立つ』(新評論、2019)の続編である。テレストリアルは時として乱暴に地上に着陸するが、その後、彼らを待ち受けている第二の仕事は今後居住する地上の姿形を探っていくことである。そのときどのように自らを助けられるか。連続した短章から成る本書は、この問いに答えを提供する。『ガイアに向き合う』(新評論、2023)以降のラトゥールのこの二書は、新気候体制(今日的地球危機下の世界)の姿を、かつてないほどの明快さで描いていく。