内容
■小児看護学実習でつまずかない!
乳幼児は言葉が理解できないことはもちろん、わかる年齢になっても子どもの気持ちを読みとることはなかなか難しいもの。しかも、相手は学生だからと配慮をしないので、小児看護学実習に大きなプレッシャーを感じる学生は多いようです。
本書では、先輩看護学生が実際に「困惑した」「つまずきそうになった」状況をとりあげ、何を観察し、どう対応していくことができたかといった振り返りを数多く掲載しています。
同じような状況で、あるいはその前から対策や準備をすることができるので、余裕をもって実習に臨むことができ、子どもとの関係を楽しむことができます。
■実習の場の広がりにも対応
病気や障害ある子どもに接するために必要な知識として、法律制度や関連する他職種などが復習でき、実習中に見直すことができます。また、最近は臨地実習の場が病院だけでなく、保育所や学校、在宅にまで広がっています。そこで何を学ぶのか、見学のポイントなどもまとめました。
【主な目次】
第1章 これからの小児看護学実習の特徴と子どもに関わる法律・制度
第2章 実習前に準備しておくと役に立つこと
第3章 病院で小児看護を学ぶ
1.看護を実践する
1)コミュニケーションが難しそうな子どもを受けもったとき
しゃべれない赤ちゃんにどう関わればいいの?/思春期の子どもに話しかけてもそっけない
2)子どもの反応の解釈に困る
なにを言っても「イヤ」と言われる/本心を言うとは限らない思春期
3)泣き・不機嫌な子どもへの関わり
処置で大泣きしている子どもに近づけない ほか
4)子どもへの具体的な対応方法を考える
昨日喜んでくれた遊びなのに、今日は喜んでくれない/遊びの切り上げかたが難しい ほか
5)子どもの症状の見方とケアの実施
うまく表現できない子どもの症状を把握するには ほか
6)親や家族との関係に悩む
付き添いの母親と遊んでいるところに入りにくい/深刻な病気の子どもをもつ母親に気持ちを聞いていいの? ほか
7)NICUに入院中の低出生体重児の看護の基本とアセスメント
8)障害のある子どもの理解と看護
2.看護の見学から学ぶ
検査や処置を見学する前になにを学習してよいかわからない/検査や処置前から検査後までの見学時の注意点 ほか
3.実習をよりよくするための取組み方
報告の仕方と指導の受け方/ループでの協働学習の効果的な方法 ほか
第4章 日常生活を送る場で小児看護を学ぶ
保育所・認定こども園・幼稚園での実習/学校での実習/特別支援学校での実習/学校と保育教育関連施設に共通する対応事項
第5章 在宅で小児看護を学ぶ
小児在宅看護での学び/訪問前の準備/訪問中の見学とケア/訪問後の振り返り
終章 小児看護学実習の経験を活かすまとめと獲得した学習成果の活用