日本の村落と主体形成~協同と自治~
庄司 俊作 著
内容
目次
序章 課題と方法──近現代村落史研究序論 1 近現代農業・農村史研究と村落史研究 2 共同体と近代の二項対立を超えて 3 自治村落論と水利共同体論 4 大字と農業集落の不一致問題 5 町村と町村─村落関係 6 現在のむらと新しい農山村コミュニティ 第・部 近現代村落の重層性と基礎的共同体の移動 第1章 近現代の村落と地域的基盤機能 はじめに 1 自治村落概念の拡張・修正の問題点 2 共同体としての藩政村の意義 3 初期産業組合の組織基盤──普遍と特殊 4 現代化と農家小組合、農民の主体形成 おわりに 第2章 小作組合・協調組合の地域と論理 はじめに 1 小作組合の地域単位 2 岡山県の日農支部と単独組合 3 小作組合の内部統制と組織化 4 小作委員会の地域単位 5 小作委員会と村落 おわりに 第3章 農家小組合の政策と展開 はじめに 1 農家小組合の定義と村落の地域性 2 政策の方向性 3 農家小組合の規模・区域と活動状況 4 事業が規定する農家小組合と村落の関係 5 農家小組合の地域的展開──若干の統計的分析 おわりに 第4章 戦時下部落会の設立過程 はじめに 1 生産・生活の地域基盤の移動──大字から農業集落へ 2 農民の主体形成と部落会 3 部落会長の役割と忌避される役職 4 1930年代後半の部落会の政策と展開 5 部落会の体制的成立と矛盾 おわりに 【補論】 1930~40年代の主体形成と村落 ──佐藤信夫著『戦争の時代の村おこし』を読んで── はじめに 1 本書の意義と東北の経済更生運動の位置づけ 2 御岳村経済更生運動と村落 3 「戦争の時代」の人々の意識と行動 おわりに 第・部 1930年代の町村と町村─村落関係 第5章 農村負債整理事業の実施過程 はじめに 1 負債整理の仕組み 2 負債整理事業の展開と地域性 3 町村の役割 4 浦里村の負債整理事業 おわりに 第6章 現代転換期の町村と社会主義 はじめに 1 宮下村長の誕生──その特殊性の中の普遍性 2 社会主義者高倉テルとの出会いと青年団運動 3 2・4事件での対応と社会改良主義の立場 4 宮下の農業・農村振興論──村づく りの抱負(1) 5 宮下の町村行政・地方自治論──村づくりの抱負(2) おわりに 第7章 1930年代の農村改革と西原亀三 はじめに 1 「京都一の貧村」 2 「農村のモデル」へ再生 3 西原村長の誕生 4 西原の時代認識と構想 5 行政村の現代化と村長・役場・村落 おわりに 【補説】 村議の村落代表制について 第・部 今日の協同・自治行政と共同体 第8章 美山町の地域自治組織と女性・村落 はじめに 1 村おこしの展開 2 新しい農村女性の登場 3 地域振興会の設立と地域 4 地域振興会と女性 おわりに 第9章 市町村合併・農協合併と地域農業振興 はじめに 1 農協合併の衝撃 2 農協合併に抗して 3 自治と協同の新展開と町村合併 おわりに 第10章 集落営農の展開と旧村・農業集落 はじめに 1 京都府と亀岡市の政策 2 集落営農の組織と事業 3 集落営農と農家の対応 4 農事組合法人犬甘野営農組合の設立と展開 ──集落営農の労働と経営(1) 5 「経営体」創出のための法人化の実態 ──集落営農の労働と経営(2) 6 河原林町営農組合の協業と堅実な戦略 ──集落営農の労働と経営(3) おわりに あとがき──総括をかねて 細目次 英文要約
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