内容
国土交通省などで防災や河川行政の第一線を担ってきた著者が、激甚化する水害や土砂災害のメカニズムと社会に与える影響を解説地球温暖化や気候変動の影響で、近年、台風やゲリラ豪雨による大規模な水害・土砂災害が頻発しています。本書は豊富な写真や資料を交えて、最近発生した大規模災害の実例を紹介するとともに、そのメカニズムを明らかにし、社会や経済に与える影響について解説。また、さらなる災害の激甚化に備え、今後の防災の在り方の指針を示します。■主な内容1章 水害・土砂災害の頻発・激甚化近年頻発する大規模な水害・土砂災害/海外でも頻発する大災害2章 脆弱な日本の国土狭くて急峻、脆弱な地質/外国に比べて急勾配の河川/洪水時平常時の流量差大/河川の水位より低い所にある日本の都市3章 異常気象の発生と地球温暖化予測豪雨災害と異常気象/国連IPCC第5次報告書/パリ協定/日本の取り組み4章 水害と闘う 治水の歴史と今治水は国の根幹 先人たちの知恵と努力/水害は変容する/水害への挑戦 水害対策の今/身近な情報で自助・共助5章 新たなリスク顕在化する大規模水害の新たなリスク6章 これからの災害への備え全体最適の視点で「適応策」を/幅を持った社会システムの構築を/命と暮らしを守るハード対策/命を守るソフト施策/ハードとソフトが融合した流域対策とまちづくり/技術研究開発の推進/地域を守るあらゆる力を強化7章 「水防災意識社会の再構築」に向けて